インターネットマーケティングとは?目的や手法、デジタルマーケティングとの違い
- Writer:
- 山崎雄司
インターネットマーケティングとは、インターネット上で集客し、サービスや商品を購入してもらうためのマーケティング施策全般を指す。
インターネットマーケティングとは
インターネットマーケティングとは、eメールやSNS、Webサイト、検索エンジンといったさまざまなインターネット上のデジタルチャネルを活用して、より多くのユーザーにリーチするマーケティング手法のことをいう。「Webマーケティング」や「オンラインマーケティング」と呼ぶこともある。
インターネット上では、企業と顧客が双方向のコミュニケーションを図ることが容易になるため、より長期的に良好な顧客関係を築くのに適している。
インターネットマーケティングの目的
ブランド認知度の向上
インターネットマーケティングは、企業やブランドの存在感・認知度を高めるのに適した手法である。影響力の強いソーシャルメディアやインターネット広告などを通じてブランドを宣伝することで、より多くの人々が自社やブランドについて認識し、関心を抱くように促す。
顧客獲得とリード生成
インターネットマーケティングは、新規顧客を獲得し、リードを生成するためにも行われる。効果的なWebサイトやランディングページ、コンテンツの製作、インターネット広告などを活用して、ターゲットの自社への関心をさらに高め、顧客のアクションを促すことを目指す。
売上げの増加
インターネットマーケティングは、商品やサービスの売上げや収益を増やすことを目的とする。オンラインショップや電子商取引の促進、広告キャンペーン、アフィリエイトマーケティング、リターゲティングなどを通じて、顧客の購買行動を促し、収益の最大化を図る。
顧客エンゲージメントの向上
インターネットマーケティングは、顧客との関係構築や、顧客エンゲージメントの向上を目指す。ソーシャルメディア、電子メール、コンテンツ配信などのさまざまな手段を通じて顧客接点を増やし、長期的で良好な顧客関係の構築を図る。
データ収集と分析
インターネットマーケティングは、データの収集と分析を通してマーケティング活動の効果を評価し、戦略や施策の最適化を目指す。Web解析、広告プラットフォームのデータ、顧客行動データなどを活用し、正確かつ適切なデータに基づいて施策の改善を行う。
インターネットマーケティングの代表的な手法・種類
Webサイトとブログ
Webサイトは、企業のオンラインにおける存在の基盤となる。また、ブログも自社がオンライン上で発信できる有効なコンテンツの一つである。このような、集客を目的とした自社コンテンツを作成し、自社の商品やサービスに関する有益な情報を発信することで、滞在顧客や見込み顧客を惹きつけ、購買意欲を喚起する。
SEO(検索エンジン最適化)
SEOは、検索エンジンでユーザーが特定のキーワードで検索した際に、自社サイトの表示順位を上げ、サイトへの訪問を増やすための一連の取組みのことである。オーガニック検索での上位表示を狙うため、Webサイトのコンテンツや構造を顧客にとって満足度の高いものになるよう最適化し、検索エンジンにサイトを適切に評価してもらう必要がある。
PPC広告
PPC広告は、ユーザーが広告をクリックするごとに広告主が料金を支払う広告形式である。主要なPPC広告には、検索エンジンの検索結果画面に掲載されるリスティング広告や、WEBサイトの広告枠に表示されるバナーや動画、画像を用いたディスプレイ広告がある。有料ではあるが、即効性の高い施策である。
SNSマーケティング
SNSマーケティングは、SNS広告、インフルエンサーマーケティング、SNSアカウント運用などを通して、商品・サービスの認知度向上やブランド構築、顧客との関係構築などを行うマーケティング戦略である。Facebook、X、Instagramなどのソーシャルメディアは拡散力が高く、情報共有やコミュニケーションも活発に行われていることなどから、ターゲットユーザーにアクセスしやすいプラットフォームとして注目されている。
メールマーケティング
メールマーケティングでは、あらかじめ用意した配信リストに対してメールを配信し、集客やコンバージョン(CV)の獲得へとつなげる施策である。たとえば、メールを通じて最新情報や特典、セールスプロモーションなどを提供し、顧客の反応に合わせたアクションを行うことで販売促進につなげる。顧客との信頼関係を強化し、リピーターを増やすのに有効な手法である。
インターネットマーケティングのメリット
幅広いリーチ範囲
インターネットは世界中に接続されたネットワークであるため、国内外を問わず、地理的な制約を超えた幅広いリーチが可能。また、年齢問わずインターネット利用者は多いため、世代も超えて数多くのユーザーにアプローチすることができる。
費用対効果が高い
インターネットマーケティングは、伝統的な広告媒体に比べて費用対効果が高いことも特長だ。たとえば、インターネット広告やメールマーケティングではターゲットを絞った効率的な配信が可能である。有料の施策もあるが低コストで運用できるものが多く、マス広告のように高額なコストが発生することは少ない。よって、少ないコストで利益を生み出すことが期待でき、広告予算の効果的な活用につながる。
ターゲットへの効率的なアプローチ
インターネット上では、顧客の属性情報や行動データを収集できる。これらのデータを基にセグメンテーションを行い、ターゲットを絞り込むことで無駄なアプローチを避け、ターゲットユーザーに対して的確にメッセージを届けることができる。
また、ターゲットごとの関心やニーズに合わせたコンテンツや広告を提供することで、より効果的なマーケティングを実現することができる。
リアルタイムなデータ分析と改善が可能
インターネットマーケティングでは、Web解析ツールや広告プラットフォームのデータを活用することで、リアルタイムにユーザーの行動をチェックし、成果をモニタリングすることができる。たとえば、広告のクリック数やコンバージョン率、顧客の行動データなどをすべてWeb上で分析し、リアルタイムで改善することで、迅速な対応や意思決定が可能になる。
インターネットマーケティングとデジタルマーケティングの違い
インターネットマーケティングは、デジタルマーケティングと混同されやすいが、扱うマーケティングの範囲が異なる。
インターネットマーケティングはWebサイトを中心に展開するが、デジタルマーケティングはオンライン上で集められた顧客データを活用したマーケティング活動すべてを指す。さまざまなIT技術を組み合わせて総合的に行われるため、オフラインデータと連携するケースもあり、オフラインでのマーケティング施策も含まれることがある。
つまり、インターネットマーケティングは、デジタルマーケティングの一部と捉えられる。