メールマーケティングとは?基礎知識や目的、種類、メリット、ツール


Writer:
山崎雄司
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メールマーケティングとは、メールを通じてコミュニケーションを図り、集客やコンバージョン(CV)の獲得へとつなげるマーケティング手段の一つ。

メールマーケティングとは


メールマーケティングとはメールを用いたデジタルマーケティング手法の一つで、あらかじめ用意した配信リストに対してメールを配信し、集客や商品およびブランドのファン育成、サービスの購入などの目的を達成するための施策のこと。

メールマーケティングのメリット


コストを抑えられる

メールマーケティングの最大のメリットは、他のマーケティング戦略に比べて低予算で行える点だ。たとえばDMの郵送にかかる送料や、チラシ作成のための印刷代なども削減できるため、コストを気にせずにあらゆる施策を試しやすい。

ターゲティング

「女性×20歳代」や「男性×独身×趣味」のような、特定のセグメントにアプローチする柔軟なマーケティングが可能であることも、メールマーケティングのメリットの一つ。セグメントに応じた情報を配信することで、ユーザーにとって有益な情報を伝えることができ、マーケティング効果も高めやすい。

効果測定が可能

メールシステムを利用することで、開封率やクリック数、CVR(コンバージョン率)といったレポートを都度確認することができる。データで容易に効果検証が可能となるため、次の施策にも活かしやすい。


メールマーケティングのデメリット


すぐに効果が出ない

メールマーケティングは、継続的にメールを配信しながら顧客との関係を構築していく。そのため、すぐに効果が出るわけではなく、中長期的な視点で取り組む必要がある。

制作にある程度のリソースが必要

配信や効果測定はメールシステムを利用することができる一方、コンテンツ自体の制作はデザイナーやライターなどの人の手が必要になる。必要に応じてある程度のリソースの確保が必要になる場合が多い。

メールマーケティングの種類


メール広告

メール広告とは、電子メールで送信される広告の種類。ヘッダーやフッターなど、メールマガジンの一部に掲載されるものと、メール全体が広告となっているものの2タイプがある。また、表示形式がテキストのみのタイプとHTML形式のタイプがある。ターゲット層に合わせた配信が可能である一方、「迷惑メール」と認識されると開封されない可能性もある。

メールマガジン

購読を許可しているユーザーに対し定期的に配信するメール。すべてのユーザーに同一コンテンツを配信するため、新商品の告知やキャンペーンの告知など、どのユーザーにとっても有益な情報を配信する。

ステップメール

あらかじめ準備しておいたメールを、各ユーザーのアクションに応じて設定したスケジュールで配信するもの。ペルソナに合わせたカスタマージャーニーマップに沿った段階的なアプローチが可能で、最終的にはCV(コンバージョン)を目指していく。


セグメント(ターゲティング)メール

見込み顧客をセグメントに分け、それぞれに応じた内容を配信する。ユーザーの属性とWebサイトの閲覧履歴などの条件を組み合わせることも可能。ステップメールと組み合わせる場合もある。ユーザーを絞って必要な情報を届けることができるため、開封率やクリック率(CTR)は高い傾向にある。

休眠発掘メール

一定期間、動きのない休眠顧客や休眠リードに対してアクションを促すメール。それまでとは異なるアプローチを意識してメールを作成する。休眠発掘メールによりユーザーに動きがあれば、その後はステップメールやセグメントメールを用いてCVにつなげていく。

メールマーケティングツール


メールマーケティングを行ううえで心強い味方となるのが、「メール配信ツール」や「MAツール」だ。メール配信ツールは、文字通りメール配信の自動化に特化したツールだが、MAツールはそうした機能に加え、Webの行動記録を利用した詳細なセグメンテーションが可能であり、登録フォームの作成やプッシュ通知による登録フォームへの誘導といったマーケティング活動全般をサポートする。
これからメールマーケティングを始めたい場合や、メールマーケティングにかかる費用やリソースを抑えたい企業はメール配信ツールを、メールマーケティングをより活用したい企業やWebの行動履歴を含む顧客情報を一元管理したい場合はMAツールというように、目的によって使い分けたい。


メールマーケティングは古いのか


メールを使ったマーケティングは、約45年前、デジタル機器を販売していた米国企業、Digital Equipment社でマーケティングディレクターを務めていたGary Thuerk氏が、400人の顧客に向けて自社の販売促進メールを配信したのが始まりだといわれている。その後、1996年にフリーメールサービス「Hotmail」の提供が始まり、eメールが爆発的に普及すると同時にメールマーケティングも活発化。初期のメールマーケティングは一斉送信にて行っていたが、昨今ではさまざまなメール配信ツールやMA(マーケティングオートメーション)ツールなどが誕生し、顧客の行動に応じてパーソナライズされたメールも送信可能になっている。SNSなどの普及が進んだ近年では、一部に「メールマーケティングは古い」という声も聞かれるものの、メール利用者数は2020年代も増加し続けておりマーケティングにおいて見逃せない領域とされている。クーポン施策や優良なコンテンツの送信など、さまざまなメールマーケティング施策が存在し、現在でも重要なマーケティング施策の一つと捉えられる。

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