デジタルマーケティングツールを使いこなすために必要な5つのポイント


Writer:
山崎雄司
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現在、多くの企業にとって、デジタルマーケティング戦略は必要不可欠なものとなりつつある。そして確実な成果をあげるためには、適切なデジタルマーケティングツール(以下、デジマツール)を上手く活用することが必要となる。とはいえ、さまざまなツールが登場するなか、どのデジマツールを使えばよいのか戸惑うことも多いのではないだろうか。今回は、効率的なデジマツールの導入と、それらを活用するにあたってのポイントを考えていきたい。

デジマツールとは


デジタル技術の進歩により、生活者のデジタルシフトは急激に加速している。企業は、収集可能になった膨大な顧客データを活用するマーケティングを推進しはじめており、デジマツールはこうした戦略に多大な成果をもたらすものとして期待されている。既に世の中にはさまざまなデジマツールが登場しているが、こうしたツールは基本的に、顧客視点でのマーケティングをアシストしてくれるもの、また顧客エンゲージメントを向上させてくれるものである。

デジマツールの3つの型


顧客体験を重視することが必要とされている現代のデジタルマーケティングにおいて、デジマツールはまさに「顧客視点」の大部分をサポートするものとして利用されている。一方、デジマツールと一言で言っても、その特徴は多種多様であり、それぞれに有効な活用場面や方法がある。以下、顧客視点で活用されるデジマツールを代表的な3つのカテゴリに分けて紹介していく。

Customer Relationship Management(CRM・顧客関係管理)


CRMツールは、購入後の顧客行動の分析など、既存顧客との関係維持に有効なツールである。リピーターの増加や、顧客満足度の向上、購買額の最大化など、顧客管理に特化している。

MA(マーケティング・オートメーション)


MAツールは、見込み顧客の獲得に有効なツールである。ユーザーの行動分析をもとに、自社に対して興味関心の高い顧客を見つけ出す。また、サイト閲覧履歴などの情報により自動的にそれぞれの顧客に合わせた最適なアプローチと、見込み顧客の管理・育成を行う。

Customer Experience Management(CEM・CXM・顧客体験マネジメント)


CEMツールは、あらゆる顧客との接点とそのやり取りについて、カスタマージャーニー(購入に至るまでのプロセス)全体を通じて管理する。顧客とのやり取りから新たなインサイトを獲得し、売り上げ・収益拡大と顧客ロイヤルティの両立を目指すことが可能となる。

デジマツール導入にあたっての課題


膨大な顧客データを用いたマーケティング活動に欠かせないものとなりつつあるデジマツール。これは導入するだけで生産性が向上するのではなく、有効に活用することで初めて真価を発揮するものである。しかし、このツールを有効に活用できる人材を確保できていない企業も少なくないかもしれない。ツールについての理解があることはもちろん、マーケティングテクノロジーを理解し、戦略まで描ける人材が必要となる。運用・統制ルールの整備、業務改革の必要性を明確にした運用計画なくして、業務効率の改善や生産性の向上を期待することはできないのだ。

デジマツールを使いこなすための5つのポイント



1.目的の明確化


ツール導入の際に必要なのは、マーケティングの目的を明確にすることである。一般的にデジタルマーケティングには、潜在顧客への認知拡大や見込顧客の獲得といった目的があり、企業と顧客の関係性をより親密にしていくことでコンバージョンの向上を目指すもの。自社のデジタルマーケティングの目的を明確にし、それを叶えるツールを選定しよう。

2.業務の棚卸


デジタルツールの活用価値を高めるために、業務の棚卸は避けては通れない。現状の業務量や業務フローを棚卸することで、ツールの導入による効率化のポイントが見えてくるだろう。経営陣などに対する説得材料にもなり、デジタルツール導入への足掛かりにもなることが期待できる。

3.有効活用するためのプロセス


企業によっては、他社の事例を参考にしてデジマツールを導入するケースがあるかもしれない。この場合、導入することが目的となってしまい、導入後に有効に活用できない可能性に気を付けたい。ツールの導入は、目的を達成するための「手段」であることを念頭に置き、目的を達成するためにどのように活用していくか計画を立てる必要がある。成果指標を定め、改善方法について自社に合った計画を立てることで、初めてデジマツールが活かせるのだ。

4.フィードバック


前述のように、ツールの導入自体が目的化されてしまう場合、導入後のフィードバックが考慮されておらず、PDCA(「Plan=計画」「Do=実行」「Check=評価」「Action=改善」の4つのプロセスを循環して繰り返すことで、業務の効率化・改善を図る)が機能しないことが想定できる。デジタル化が進み、大量のデータが得られるようになった昨今、フィードバックを前提としたブラッシュアップの想定なしでは、継続的な運用は不可能といえるだろう。

5.人材育成


デジマツールの活用に必要になってくるのは、デジマツールに理解がある人材である。ツールは導入するだけでは成果を出し続けることは難しいため、その設定を改善していくチューニングは欠かせない。そのため、そのような人材や、ツールを利用して戦略を練ることができる人材、つまり「人間にしかできない業務」は、機械には代替がきかないため必須となる。さまざまな業務が効率化されつつあるものの、新たなデジマツールに理解のある人材が今後さらに貴重になるだろう。

デジマツールを使いこなしていくために


デジマツールは、労働力不足が深刻化していく現代において、必要不可欠なツールになりつつある。しかし、いまだ多くの企業ではツールへの理解が十分であるとはいえず、有効に活用できている企業も少ないのが現状だ。マーケティングの側面から業務の効率化を図るためにも、自社の課題を洗い出しつつツールの導入を検討してみてはいかがだろうか。

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