
SNSマーケティングとは?意味や背景、手法、メリット、ポイント

- Writer:
- 山崎雄司
SNSマーケティングとは、SNS広告、インフルエンサーマーケティング、SNSアカウント運用などを通して、商品・サービスの認知度向上や販売促進を働きかける一連の取り組みのこと。
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用して製品やサービスの宣伝、ブランドの構築、顧客との関係構築などを行うマーケティング戦略。Twitter、Instagram、FacebookといったSNSを通してユーザーにアプローチし、ブランドや商品の認知を高め、信頼を獲得し、最終的に購買につなげていく。SNSは現代のコミュニケーション手段の一つとして急速に普及しており、大勢のユーザーが日常的に利用しているため、企業やブランドにとって重要なマーケティングチャネルの一つとなっている。
SNSマーケティングが注目される背景
SNSの急速な普及
総務省が発表した「令和4年通信利用動向調査」によると、スマートフォン利用者数の増加に伴いSNSを利用する個人の割合は8割に達している。多くのユーザーが日常的に利用するSNSでは、情報の共有やコミュニケーションが日々活発に行われており、こうした背景から企業やブランドはターゲットユーザーにアクセスしやすいプラットフォームとして注目している。
ユーザーの参加と影響力の高さ
SNS上では個人が積極的に情報を発信し、中でも影響力を持つ特定のユーザーは「インフルエンサー」として注目され、大きな影響力を持っている。こうしたSNSユーザーの参加意欲や影響力を活用することで、企業やブランドはより多くの人々に訴求することができる。
ターゲットの正確な特定
SNSプラットフォームでは、ユーザーのプロフィール情報や行動データを提供しており、自社アカウントのフォロワーのインサイトが無料で閲覧可能。ターゲットを正確に特定し、SNS広告に活用することで、効果的なマーケティングにつながる。
ユーザーエンゲージメント
SNS上では、ユーザーとの対話やコミュニケーションが可能。コンテンツを発信することでユーザーとの対話が生まれやすく、ユーザーエンゲージメントの向上につながる。
コミュニティの形成と口コミの重要性
SNS上ではユーザーが共通の興味や関心事に基づいてコミュニティを形成し、意見や情報を共有している。口コミは購買意欲やブランドイメージに影響を与える重要な要素となっており、こうしたSNSコミュニティ内でのポジティブな口コミの拡散は、企業やブランドにとって非常に有益である。
SNSマーケティングの手法
コンテンツマーケティング
有益なコンテンツを用いて潜在顧客のニーズを育成する手法。公式SNSアカウントを運用し、魅力的なコンテンツを共有することで、ユーザーエンゲージメントやブランド認知度を向上させることができる。記事や画像、動画など、ユーザーが関心を持つコンテンツを提供する。
インフルエンサーマーケティング
人気のあるインフルエンサーと提携し、彼らのフォロワーに対して製品やサービスを紹介する手法。インフルエンサーの信頼性や影響力を活用し、広告やレビューを通じてターゲットユーザーにアプローチする。
SNS広告
SNS上で広告を配信する手法。SNSが提供する広告プラットフォームを活用し、ターゲットユーザーに対して広告を表示する。広告フォーマットにはテキスト広告、画像広告、動画広告などがある。
キャンペーンやイベント
ユーザーエンゲージメントを促進するために、SNS上でコンテストやキャンペーンを実施する。ユーザーに参加や共有を促し、賞品や特典を提供することで、ブランドの認知度を向上させることができる。
ハッシュタグ活用
ハッシュタグ(#)を活用して特定のトピックやキャンペーンに関連する投稿を集約し、ユーザーの参加や話題性を高める手法。ユーザーが特定のハッシュタグを使用することで、関連する投稿やコンテンツにアクセスしやすくなる。
ソーシャルリスニング
SNS上でのユーザーの声や反応をモニタリングし、ブランドや製品に関するフィードバックや意見を把握する。これにより、顧客のニーズや要望に対して迅速かつ適切に対応することができる。
SNSマーケティングのメリット
ユーザーとの直接的なコミュニケーション
SNSは、ユーザーとの対話やフィードバックを促進する効果がある。企業は直接ユーザーとコミュニケーションを取りながら、彼らのニーズや要望を把握し、製品やサービスの改善につなげることができる。
ブランドの拡散と認知度の向上
SNS上での情報共有や口コミは、広範なユーザーに対して素早く拡散される。ユーザーがブランドや製品に興味を持ち、それをSNS上で共有することで、ブランドの認知度が向上し、新たな顧客を獲得することができる。
ターゲットの正確な特定
SNSプラットフォームは、ユーザーのプロフィール情報や投稿内容などのインサイトを提供している。これにより、広告やコンテンツをターゲットのユーザーグループに合わせて配信することが可能だ。
低コスト
伝統的な広告メディアに比べてSNSマーケティングは低コストで実施できる。広告プラットフォームにおいては、予算に合わせた広告配信やターゲット設定が容易であり、小規模な企業やスタートアップ企業でも取り組みやすい。
SNSマーケティングのデメリット
情報が埋もれやすい
SNS上では日々数多くの情報が共有されており、競合他社も同じプラットフォームを利用している場合が多い。そのため、成果が出るまでに時間がかかる場合も多く、自社の発信したコンテンツが埋もれてしまう可能性がある。
ネガティブな口コミや炎上のリスク
SNS上ではユーザーの個人的な意見でも即座に広がるため、不適切な投稿や不正確な情報が意図せず拡散されることもある。また、一部のユーザーからの批判や炎上のリスクも存在する。
SNSマーケティングのポイント
目標の設定
目的やゴールを明確に定義しておくことが大切だ。たとえばブランド認知度の向上や顧客との関係構築、売上の増加といった具体的な目標を立てることで、利用するSNSプラットフォームと手法、コンテンツの方向性が決まる。その結果、ブランディングの方向性がぶれることなく、統一感のあるマーケティングを実施することができる。
ターゲットの理解
自社のターゲットユーザーを理解し、彼らのニーズや行動パターンを把握する。これにより、適切なコンテンツや広告を、適切なタイミングで提供することができる。
品質の高いコンテンツの提供
情報価値が高く魅力的なコンテンツを提供することもポイント。ユーザーが思わず共有したくなるような、心に響くコンテンツを作成することで、ユーザーエンゲージメントを促進することができる。
ユーザーとのコミュニケーション
SNS上でのコミュニケーションを重視し、ユーザーからのフィードバックに対して迅速かつ適切に対応する。顧客との対話を通じて信頼関係を構築することで、ブランドイメージを向上させることができ、顧客のLTVにもつながる。
定期的な分析と改善
SNSマーケティングの成果を定期的に分析し、KPIが達成できているかを確認する。さまざまなインサイトを定期的に比較することで、戦略の改善を行うことが大切である。
