アフィリエイトとは?仕組みや種類、メリット・デメリット、問題点


Writer:
山崎雄司
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アフィリエイト(affiliate)は、インターネット広告の課金方式の一つで、成果報酬型広告といわれる。

アフィリエイトとは


1996年に、アメリカのAmazon.comがスタートさせた「アソシエイト・プログラム」が世界最初のアフィリエイトだと言われている。
アフィリエイト広告を自社サイトやブログ、SNS等に貼り、広告主から成果報酬を得ている人は「アフィリエイター」と呼ばれ、副業としても注目されている。

アフィリエイトの仕組み


Webページやメールマガジンなどの広告媒体から広告主のWebページなどへリンクを張り、閲覧者がそのリンクを経由して広告主のサイトで会員登録したり商品を購入したりすると、媒体運営者に報酬が支払われる。
アフィリエイト・プログラムには、広告主となるオンラインショップやECモールなどの企業が独自にアフィリエイターを集めるケースのほか、広告主とアフィリエイターを仲介するサービスがある。後者のようなサービスを展開する企業はASP(Affiliate Service Provider/アフィリエイトサービスプロバイダ)と呼ばれる。ASPを介した場合、報酬は企業からASPに支払われたのち、ASPからアフィリエイターに支払われる。

アフィリエイトの種類


アフィリエイトの種類は、報酬が発生するタイミングで大きく3つに分けられる。
 

成果報酬型

成果が発生する条件(サービスの利用登録や商品購入等)を設定し、その条件を達成した場合のみアフィリエイターに報酬を支払う。アフィリエイトの代表的な報酬形態であり、これのみをアフィリエイトと規定するケースもある。報酬単価が比較的高いことが特徴である。
 

クリック課金型

広告をクリックされた時点で報酬が発生する。代表的なものにGoogleアドセンスが挙げられ、自社サイトにGoogleアドセンスのタグを設置すると表示されるバナーやテキスト広告を利用する仕組み。自動広告であるため、サイトのコンテンツに沿って最適化された広告が自動で表示される。ASPを仲介せず、報酬額は表示される広告の種類によって異なるが、相場は1クリックあたり1~200円ぐらいといわれている。
 

インプレッション課金型

広告が表示された回数(インプレッション)に応じて報酬が発生する。多くの場合、広告が1000回表示されるごとに報酬が発生する(Cost Per Mille)。報酬発生のタイミングが早く、クリック等のアクションに左右されないため、安定した報酬が得られる。一方、報酬単価は低く、1000インプレッションあたり10~500円ぐらいといわれている。
 

アフィリエイトのメリット


広告主側のメリット

アフィリエイターにより消費者目線でのPRが行われ、効率的な広告効果が期待される。特に成果報酬型の場合、成果のあった広告にのみ報酬を支払うため費用対効果が高く、中小企業やスタートアップ事業者等も参入しやすい。さらに、ブランドの認知度向上も期待できる。

アフィリエイター側のメリット

初期費用があまりかからないことや、未経験でも参入可能である点、さらに時間や場所を選ばないことから、個人でも容易に参入できるのがメリットである。また、商品選択や掲載方法の自由度が高く、自分のサイトのテーマやデザインにマッチした広告にしやすい。
 

アフィリエイトのデメリット


広告主側のデメリット

まず、アフィリエイターに自社の商品・サービスが選ばれる必要があるため、独自性の高い商品・サービスでないと効果的なPRが難しい。また、ASPを利用する場合、初期費用や月額費用が発生するうえ、成果が出るまでに時間を要する。さらに、意図しないサイトに掲載されたり、不当表示や誇大広告に該当したりしてしまうなど、トラブルに発展するリスクもある。
 

アフィリエイター側のデメリット

実際に得られる収入は厳しく、アフィリエイターの半数以上は月に5,000円未満の収入である。(アフィリエイトマーケティング協会アフィリエイト・プログラムに関する意識調査2022」より)
また、アフィリエイトに参入してから収入を得られるようになるまでは、ある程度の期間を要する。
 

アフィリエイトの問題点とは


アフィリエイトは成果報酬型の広告として優れた手法であるが、いくつか問題を抱えている。特に、意図せず法的な責任を問われてしまうようなトラブルが多く、違法アフィリエイトについては広告主・アフィリエイターともに理解しておく必要がある。
 

誇大広告やステマ行為の横行

アフィリエイターが成果報酬を求めるあまり、誇大広告を行ったり、消費者の身体的コンプレックスを過剰に煽るような表現がみられたりするなどの不当表示が問題となっている。景品表示法を踏まえ、アフィリエイターが表示する広告の内容を事前に確認しておく必要がある。また、ステマ(ステルスマーケティング)を防止すべく、アフィリエイト広告には必ず「広告」「PR」といった文言を明記するといった措置を講じることが不可欠である。
 

薬機法の違反

薬機法の広告規制では、医薬品のほか、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等品の名称や製造方法、効能・効果や性能について、虚偽・誇大広告を禁じている。こちらも上記と同様、広告主とアフィリエイターが薬機法のルールをしっかり認識し、虚偽・誇大広告にならないようPRの文言等に注意を払う必要がある。
 

著作権の侵害

本人の許諾を得ていない作品(画像・動画等)を使用した場合、著作権の侵害に該当する。また、いわゆる「フリー素材」という名目であっても、利用規約に必ず目を通し、条件(クレジットの記載等)を理解したうえで、ライセンスを確認してから使用しなければならない。

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