マーケティングスキルとは?具体的な能力、身につけ方、代表的な資格


Writer:
山崎雄司
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マーケティングスキルとは、自社製品やサービスを売るために、市場調査や分析、商品企画・販促などのマーケティングに関わる戦略を立てる能力のことを指す。

マーケティングスキルとは


マーケティングスキルとは、市場に自社製品やサービスを提供し利益を上げるために、マーケットリサーチ(市場調査)や商品企画・販促といったマーケティング戦略の立案・推進を行うことができる能力である。マーケットの調査・分析、商品やサービスの企画、商品を消費者に広く知ってもらうための販促など、商品を売るための戦略に関わる総合的なスキルであり、競争の激しい現代の市場で、自社を成功に導くために不可欠なものである。時代とテクノロジーの変化に適応し、常に自分の知識・能力を高めておく必要がある。


マーケティングスキルに必要な能力


マーケットリサーチ(市場調査)能力

マーケットリサーチは、企業がマーケティング活動を行う上で、自社商品やサービスが参入する市場の状況を調べるために行う調査であり、アンケートなどから市場動向や競合情報を収集・分析し、顧客のニーズを見極める能力が求められる。商品企画やサービスの開発、販売促進などを行うための戦略立案に必要なスキルである。

ブランディング戦略を立てる能力

マーケターにとって戦略を立案する能力は重要なスキルの一つであるが、なかでもブランディング戦略を立てる能力が求められている。ブランディングによって消費者のブランドイメージが高まることでマーケティング活動の効果の最大化が期待できる。ブランドのメッセージや魅力を消費者に明確に伝え、ファンを造成し、顧客からの長期的な信頼を築くことが大切である。


デジタルマーケティングの知識

マーケティング活動においては、マーケティング全般の知識が必要であるが、特にデジタルマーケティングの知識は現代のマーケティングにおいて必要不可欠といえる。デジタルマーケティングとは、インターネットやデジタルプラットフォームを活用したマーケティングのことであり、SEOデジタル広告SNSマーケティングなどが含まれる。広告ツールやMAツール、分析ツールに関する知識をはじめ、Facebook、Instagram、X、YouTubeといった広告媒体についての知識も持ち、これらの特徴や広告との相性などについても熟知しておく必要がある。


データ分析能力

前述のマーケットリサーチ力に加え、収集したデータを基に3C分析PEST分析などを用いて課題を解決するスキルは、効果的な意思決定に不可欠である。経験や勘だけに頼るのではなく、データに基づいたアプローチで顧客理解を深め、自社の課題を明確化することで、マーケティング成果を最大化できる。


調整力

マーケティング分野では分業化が進み、チームを組んでプロジェクトを進めて行くことも多いため、チームをまとめるための調整力も必要となる。また、マーケティングキャンペーンやプロジェクトの計画、実行、監視、評価を効果的に行うためのプロジェクトマネジメントスキルも重要。

クリエイティビティと企画力

企画力はマーケティングには欠かせないスキルであり、魅力的な商品・サービスを企画・開発できるかが売り上げを左右するといっても過言ではない。
また、クリエイティブな広告やキャンペーンを企画・開発するスキルも役立つ。商品やサービス、販売方法を企画・開発する上では、自社と市場の状況やポジション、ターゲティング、予算などを踏まえ、最も効果的な施策を立案することが重要である。

プレゼンテーション力

打ち出した企画は社内または社外でプレゼンし、承認を得なければ実践できないため、プレゼンテーション力も重要なスキルである。データに基づいた説得力のある情報を、理論的かつ的確に伝えられるプレゼンテーション力が求められる。

マーケティングスキルの身につけ方


実務経験

マーケティングスキルを身につけるために最も確実な方法は、マーケティングの現場で実務経験を積むことである。インターンシップやエントリーレベルから始めて、実際のプロジェクトに参加し、実務を通じて体得する方法や、転職の過程でマーケティングのポジションを経験することもできる。

資格の取得

Webアナリスト検定:一般社団法人日本Web協会(JWA)が主催する、Googleアナリティクスの分析を中心とした検定。Googleアナリティクスのデータ分析を基礎から学べ、実践に役立つスキルを身につけることができる。


ウェブ解析士認定試験: 一般社団法人ウェブ解析士協会主催が主催する、Web解析の幅広い知識を証明するための認定試験。実務に役立つWeb解析のスキルを身につけることができ、就職や転職時に有利になる場合も。


マーケティング検定:公益社団法人日本マーケティング協会が主催する、マーケティングの知識や実践能力を測定するための試験。内閣府認定の試験の検定試験であり、社員教育に導入している企業もある。受験級はレベル別に1~3級が用意されている。


マーケティング・ビジネス実務検定®:マーケティング実務の知識を総合的に判定するために、2005年に開始された検定試験。国際実務マーケティング協会®(International Marketing Skill Standardizing Association)が主催で、A~C級まで用意されている。検定にチャレンジすることで、総合的なマーケティングの実務知識を得ることができる。


中小企業診断士
中小企業診断士とは、中小企業を対象に経営課題についての診断や助言を行う専門家のこと。中小企業診断士になるためには、一般社団法人中小企業診断協会が実施する「中小企業診断士試験」の第一次試験と第二次試験に合格し実務補習を修了する、もしくは第1次試験に合格後に中小企業大学校東京校または登録養成機関が実施する養成課程を受講修了する必要がある。なお、中小企業診断士は、経営コンサルタント唯一の国家資格である。


MBA
Master of Business Administrationの略で、大学院の経営学の修士課程を修了した人に与えられる学位。「資格」ではないが、経営に関する高度な知識を有していることを証明するものであるため、就職や昇進に有利になる場合も。

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