Webコンテンツとは?意味や種類、重要性、E-E-A-T、コンテンツマーケティング


Writer:
山崎雄司
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Webコンテンツとは、Webサイト上に掲載されている情報のこと。文字・画像・動画・音声など形式は問わなず、ブログやSNS、メールも含まれる。


Webコンテンツとは


Contentとは「中身」や「内容」を意味し、Webコンテンツとは、形態にかかわらずWebサイトに掲載されている情報の中身すべてのことである。文章だけに限らない。読み手のニーズを意識した質の高いWebコンテンツを制作し、適切な配信を継続することで、企業やブランドのプレゼンス(存在感)を高める重要な役割を果たす。

Webコンテンツの種類


テキストコンテンツ

Webページの文章、ブログ記事、ニュース記事などの文章情報のこと。事例やユーザーのレビューも含まれる。

画像コンテンツ

写真、イラスト、図表などの視覚的な情報のこと。文字だけのコンテンツよりも注目を集めることができ、直感的な理解を得やすいのが特長。

動画コンテンツ

YouTubeやVimeoなどの動画プラットフォームにアップロードされた動画のこと。映像と音声を使うので情報量が多く、テキストや画像だけでは説明しづらいことも伝えやすい。

音声コンテンツ

ポッドキャスト、音楽、オーディオブックなどの音声情報のこと。音声のみを扱うため、動画より制作コストを抑えることが可能である。

インタラクティブコンテンツ

Webアプリケーションやゲーム、フォーム、オンラインクイズなど、ユーザー参加型のコンテンツのこと。制作にコストと時間を要し、対応デバイスも限られるが、双方向コミュニケーションを通してパーソナライズされた体験を提供できるため、エンゲージメントの向上が期待できる。


VRコンテンツ

CGで作成された映像や音響を使用し、仮想の世界をリアルに体験できるコンテンツのこと。VRとはVirtual Realityのことで、仮想現実と訳される。VR技術の発展に伴い、現実世界に仮想の情報を重ねて見せるAR(Augmented Reality/拡張現実)や、ARをさらに進化させ、VRと現実世界を融合させるMR(Mixed Reality/複合現実)なども活用が進んでいる。

ソーシャルメディアコンテンツ

X、Instagram、FacebookといったSNSプラットフォーム上で共有されるテキスト、画像、動画、リンクなどの情報のこと。ユーザーと直接のやり取りができ、拡散力が高いため、認知度の向上が期待できる。SNSごとのユーザー層の違いを踏まえて使い分けることが重要になる。


ホワイトペーパー

ノウハウや調査データなど、顧客の課題を解決するための有益な情報をまとめた資料のこと。本来は政府や公的機関による年次報告書である白書のことを指していた。リード(見込み客)の獲得を目的としており、個人情報の入力と引き換えにダウンロードできる形式が多い。


プレスリリース

企業が広報目的で発表する公式な文書のこと。外部のメディア向けに、掲載してもらうことを目的として発信するコンテンツである。新商品の販売開始や新機能の追加など、新規の情報を広く拡散することができる。

Webコンテンツの重要性


インターネットやスマートフォンの普及によって、あらゆる情報をユーザー自ら取得できるようになった今、ユーザーのタイミングで自社を発見してもらう、いわゆるインバウンドマーケティングの需要が高まっている。このインバウンドマーケティングの手法の一つがWebコンテンツだ。広告などではなく、有益なWebコンテンツを通してユーザーの求める情報を継続的に提供することは、マーケティング戦略における重要な施策である。チャネルやコンテンツの種類にかかわらず、あらゆるユーザーに役立つ良質なコンテンツを制作し、常に最新の情報を掲載することを心がけたい。

良質なコンテンツ とE-E-A-T


コンテンツの内容が優れていることはもちろん、SEO対策を実施し検索順位を上げ、アクセス数を増やすことも大切だ。
Google社が定めた「良質なコンテンツ(High Quality Content)」の概念は、Googleの検索エンジンでコンテンツを評価する際の重要な要素であり、この概念に基づいてWebコンテンツを最適化する必要がある。Googleによると、「良質なコンテンツ」の品質評価については、以下の指標の頭文字「E-E-A-T」によって判断するとしている。


Experience(経験)

2022年末に追加された評価指標で、コンテンツの内容が作成者の実体験や経験に基づいていることを重視している。コンテンツ作成者自身が実際に使用した経験や、実際に訪れた場所での体験のほうが、内容に深みがあり情報の信頼性が増すためである。

Expertise(専門性)

コンテンツが、特定のトピックや分野についてどの程度専門知識を持っているかを表す指標が「専門性」である。特に医療、法律、金融などの分野で重要視され、業務上の経験はこの「専門性」に分類される。たとえば、有識者へのインタビューのような専門性の高い情報は、一般の読者やユーザーにとって信頼性も高いとみなされる。

Authoritativeness(権威性)

コンテンツ作成者や企業、Webサイト自体が、そのトピックや分野において広く信頼できる情報源として認知されているかどうかを表す指標が「権威性」である。これには、信頼性の高い情報源からの被リンクや引用、専門家からの評価などが含まれる。作成者や会社の詳細なプロフィールを掲載すると、「権威性」を高めるのに有効だ。

Trustworthiness(信頼性)

経験、専門性、権威性のあるコンテンツやWebサイトは「信頼性」が高いと評価される。この「信頼性」には、きちんと裏付けを取った情報であることや、プライバシーポリシー、「https」による暗号化のようなセキュリティ対策などが含まれる。

Webコンテンツ制作のポイント


ターゲットオーディエンスを理解する

コンテンツを作成する前に、ターゲットオーディエンスを明確に理解することが大切である。まずはターゲットオーディエンスを特定し、ニーズや関心、課題、言葉遣いなどを把握する。そして、最適なチャネルで訴求力のあるメッセージを発信していくことで、コンテンツの効果的な運用につながる。


価値の提供

良質なコンテンツは、ユーザーに価値ある体験を提供する。企業が伝えたい情報を一方的に発信するのではなく、ユーザーが必要とする情報を捉え、簡潔に伝えることが重要である。自社のターゲット層を分析し、コンテンツの内容がどう役立つか、興味を引くか、問題を解決できるか、娯楽を提供するかなどを考え、ユーザーニーズに合った情報を組み込むことが大切である。

独自性

コンテンツの内容は、独自性があり、ほかのWebサイトと重複しないことが重要だ。自社ならではの情報や専門性の高い知見、ノウハウなどを織り込み、オリジナリティの高いコンテンツを提供すると良い。競合他社と差別化できるよう、似たような商品・サービスであっても切り口や紹介方法に変化をもたせると有効である。

マルチメディア

文字だけでなく、視覚的な要素やマルチメディアを活用し、コンテンツをリッチにすることも有効だ。画像、図表、動画などを組み合わせて、ユーザーに伝わりやすいよう情報を補完すると良い。ただし、データが重くなりすぎないように注意する必要がある。

SEO最適化

SEOの基本的な原則に従い、検索時に使用されるキーワードを意識してタイトルや見出しを設定し、コンテンツを最適化する。

モバイルフレンドリー

ユーザーの利用するデバイスは多様化しており、モバイルでの閲覧も想定する必要がある。使用するデバイスによって表示を最適化する「レスポンシブデザイン」を採用するなど、モバイルでも見やすいレイアウトを使用する。

インタラクション

読者との対話やコンテンツへの参加を促すインタラクション要素を含めることも、コンテンツ制作の重要なポイントである。たとえば、コメント欄の設定、SNSへの共有ボタン、アンケートなどを組み込むと効果的だ。

コンテンツマーケティング


コンテンツマーケティングは、消費者にとって有益な情報を発信しながら双方向のコミュニケーションを図っていく手法だ。最終的に、潜在顧客を顧客化し、既存顧客をロイヤルカスタマーへと育成することを目的とする。すぐに売り上げには結びつかないものの、費用対効果が高く、リーチしたいターゲットにアピールできたり、顧客ロイヤリティの醸成につながったりするなどのメリットが期待できる。また、長期的に質の高いコンテンツを提供し続けることで、業界でのプレゼンスを高めることも可能である。

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