ショッピング広告とは?メリット・デメリット、仕組み、表示場所


Writer:
山崎雄司
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ショッピング広告は、商品画像と共に情報(価格、商品名、ショップ名など)が表示されるWeb広告のことである。

ショッピング広告とは


ショッピング広告は、商品画像とともに商品情報や店舗情報等が表示できるWeb広告である。ユーザーが検索すると、検索ワードとの関連性の高い複数の商品情報が広告枠に表示され、広告から直接購入サイトへの遷移が可能。そのスムーズな導線から、Web広告の中では圧倒的な成果を誇る。
かつては商品リスト広告(Product Listing Ads/PLA)と呼ばれ、Google AdWords(現:Google広告)が提供するサービスであった。最近ではGoogleだけでなく、たとえばInstagramのショッピング機能のように、商品タグから直接購入サイトへ遷移できる、いわゆる「商品タグ付き広告」のことをショッピング広告と呼ぶケースもあるが、ここではGoogleのショッピング広告を扱う。

ショッピング広告の表示場所


ショッピング広告は、Googleの検索エンジンの結果ページ最上部に表示される。リスティング広告オーガニック検索結果よりも上部に表示されるため、スマートフォンなど画面の小さい端末では、ファーストビューの大半がショッピング広告になることも。
また、ショッピング広告はGoogleショッピングタブをはじめとするGoogleのさまざまなプラットフォームにも表示が可能。具体的には、Google画像検索やYouTube、GmailなどのGoogleディスプレイネットワークへ広告を掲載できる。


ショッピング広告掲載の仕組み


Googleでショッピング広告を配信するためには、Google Merchant Centerへの登録を行う必要がある。まずはGoogle Merchant Centerのアカウントを開設し、自社のWebサイトや商品情報などをアップロードしておく。すると、ユーザーが検索ワードを入力した際、Google広告とGoogle Merchant Centerとの間で検索ワードに関連した商品情報のやりとりが行われ、Google広告のオークションで広告掲載の有無や掲載順位が決まり、検索ワードとの関連性の高い商品がショッピング広告として表示される仕組みとなっている。
なお、ショッピング広告はGoogle Merchant Centerの商品情報と関連性の高い検索ワードに対して広告が表示されるため、キーワードの登録は不要である。

ショッピング広告のメリット


関心を集めやすい

ショッピング広告は画像付きで、かつ、リスティング広告よりも検索ページの上部に表示されるため、視覚的な要素が強く、消費者の関心を引き付けやすい。特にスマートフォンは画面の占有率が高いため、よりユーザーの目に止まりやすくなる。

CVに結び付きやすい

クリックする前に商品の基本情報(画像や価格など)が表示されるため、ユーザーは基本的な商品情報を理解した上でクリックする。よって、商品に対する購買意欲が高まった状態のユーザーがクリックして購入サイトへ遷移するため、CVに至る可能性が高い。
また、商品ごとにリンクを設定することで、商品詳細ページへ直接誘導することもできる。


クリック単価(CPC)を抑えられる

ショッピング広告は、基本的にクリック課金型(PPC広告)である。ただし、ECサイト向けに特化している点や、広告出稿までのプロセスがやや煩雑である点、競合が少ない点などから、その他のPPC広告におけるCPCの相場と比べて低くなることが多い。


ショッピング広告のデメリット


商品フィードの作成に手間がかかる

Google Merchant Centerに送信する商品フィードの作成に手間がかかる。商品フィードとは、商品情報が記載されたデータファイルのことで、タイトルや説明文、商品特徴などを入力して作成するもの。商品フィードは一度アップロードしたら完了ではなく、セールや在庫状況にあわせて更新する必要があるうえ、画像不鮮明や価格・在庫の不一致という理由で広告審査に落ちる可能性も。そのため、取扱商品数が多いほど、登録作業の時間や人手が必要となる。

キーワードごとの細かい入札ができない

ショッピング広告ではキーワードの設定は必要なく、Google Merchant Centerに登録された商品フィードとユーザーの検索ワードをGoogle が自動で解析し、マッチしていると判断されたキーワードを基に関連性の高い商品が表示される仕組みとなっている。そのため、運用は楽である一方、キーワードごとの細かい設定ができず、多様なユーザーニーズに対応しきれない部分がある。

リスティング広告やディスプレイ広告との違い


リスティング広告は、ユーザーが検索エンジンで検索したキーワードに連動して表示される広告のこと。ユーザーの検索ワードに応じて適したテキスト広告を配信できるが、視覚的なアプローチにおいてはディスプレイ広告のほうが優れている。ディスプレイ広告はショッピング広告と同様に、画像を使って視覚的なアプローチが可能。ただし、ユーザーの検索ワードに応じてバナーを出し分けることは困難である。
一方、ショッピング広告は、ディスプレイ広告のように画像で商品のイメージを伝えることができるうえ、ユーザーの検索ワードによって商品画像を出し分けることが可能である。つまりショッピング広告は、リスティング広告とディスプレイ広告それぞれの良さを持ち合わせた、費用対効果の高い広告フォーマットといえる。


ショッピング広告とSEO


ショッピング広告は、基本的に有料で即効性の高い施策であり、オーガニック検索で上位表示を目指すSEO対策としての効果はあまり期待できない。ただし、ショッピング広告を通じてWebウェブサイトへのアクセスが増えた場合、それは間接的にWebサイトの信頼性や権威性を高めることになり、結果としてWebサイトの集客につながるなど長期的にはSEO対策としての効果が現れる可能性もある。

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