CPC(クリック単価)とは?意味と計算式、PPCやCPAとの違い、単価相場


Writer:
山崎雄司
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CPCとはCost Per Clickの略で、「クリック単価」と訳される。インターネット上の広告1回クリックするごとに発生する広告掲載料金のことを指す。主にリスティング広告(検索連動型広告)に導入されている課金方式。

CPCとは 


CPCは、インターネット広告の料金単位の一種で、クリック単価のことである。クリック毎に広告費用が発生するタイプの広告のことを「CPC課金型広告 」というが、リスティング広告はこのCPC課金型の広告の代表例である。キーワードごとに定められているクリック単価を入札し、入札結果に従って検索結果の上部に広告が表示される。設定するキーワードの人気度によって1クリックの単価が変動する ため、インターネット広告の効果を測る指標としてCPCが用いられる。
なお、Google広告ではCPCを「平均クリック単価」、Yahoo!広告では「平均CPC」と表記する。 

あわせて読みたい:リスティング広告とは?特徴やSEOとの違い、広告費、掲載順位決定の仕組み (customer-rings.com)

CPCの計算方法 


CPC = 広告費 ÷ クリックされた回数

CPC(平均CPC)は上記の計算式で求める。
たとえば、1,000円の広告費で100回クリックされた場合、1,000円÷100回で、10円がCPCとなる。CPCが低いほど、費用対効果が高いとみなされる。

CPCの仕組み


企業が広告を出稿する際に、キーワードごとに1クリックされた際に支払う料金の上限(上限CPC)を設定する。CPCは、その上限CPCをもとに、他社とのオークションによって決定する。人気のキーワードは競合が多いため、必然的にCPCは高騰する。ただし、CPCは入札額の大きさだけではなく、広告ランク (広告の品質など、掲載順位を決定するための指標) も考慮され決定される。

CPCの費用対効果を高めるポイント


はじめは上限CPCを低めに設定する 

上限CPCを低めに設定しておく。自社にとってCV(コンバージョン)につながりやすいキーワードを絞り込みながら上限CPCを上げていくのがよいだろう。

あわせて読みたい:コンバージョン(CV)とは?意味やマーケティングにおける活用方法 (customer-rings.com)

除外キーワードを設定する 

検索に含めたくないキーワードを除外することで、興味のないユーザーへの無駄な広告を減らして費用対効果を高める。たとえば、高級化粧品ブランドの場合、「プチプラ」や「ドラッグストア」といったキーワード検索に広告が掲載されたとしても、CVにつながる可能性は低いだろう。こうした関連性の薄いキーワードは除外する。

競合が少ないキーワードを選ぶ 

競合が少ないキーワードは入札単価が安くなるためCPCも低く抑えられる。ただし、CVがそもそも低い場合もあるため、しっかり厳選することが必要だ。

ネットCPC・グロスCPC


ネット(net)は、「正価」という意味で、「広告費の原価」のことを指す。グロス(gross)は、「総計」という意味で、「広告費の原価と広告代理店の手数料(マージン)を合算した金額」を指す。
一般的に広告代理店は、クリック課金型広告で料金が発生すると、10~20%のマージンを引いて掲載メディアに広告掲載料を支払う。ネットCPCは、この広告を掲載するメディアに支払われる金額を指す。広告予算を決める際は、上限CPCをネットCPCで設定するか、マージンを含めたグロスCPCで設定するかをあらかじめ決めておく必要がある。

CPC広告のメリット・デメリット


メリット 

CPC広告は、コストパフォーマンス の高さが大きなメリット。広告をクリックした場合のみ広告費が発生するので、費用に対して確実な効果が見込める。
また、Google広告やYahoo!広告では、掲載期間や予算を自由に設定できるため、広告費が限られる場合でも手軽に始めやすい。

デメリット

人気のキーワードを設定した場合、CPCが高騰する場合がある点は注意したい。また、メディアに取り上げられたなどの理由で、クリック数が突如として増えた場合、予定していた期間が終了する前に予算を消化してしまうことも。日々の運用管理が大切になる。

CPC広告が適するケース

 
広告をクリックし、ランディングページが表示された場合のみ費用が発生するCPC広告は、たとえば「商品の購入」「問い合わせ」「資料請求」といった、広告の表示から最終的な目的(CV)につながりやすい場合に向いている。

CPCの単価相場


先述の通り、CPCは時期やキーワード、広告の品質などさまざまな要因によって変動する。そのため、CPCの相場を一概に示すことは難しいが、一般的に80~1,000円 に収まる場合が多い。なお、CPCの相場は、Google広告のキーワードプランナーやYahoo!広告で調べることができる 。

あわせて読みたい:キーワードプランナーとは?登録方法・使い方・メリットなど (customer-rings.com)

CPCと類似する用語


PPC 

PPCは「Pay Per Click(ペイパークリック)」の略。CPCは「クリック単価」全般を指して使われることが多いのに対し、PPCは検索エンジン連動型広告の意味で使われることが多い。

CPA

CPA=広告費÷コンバージョン数

「Cost Per Action」または「Cost Per Acquisition」の略で、上記の式で求めることができる。Web広告における「顧客獲得単価」、「成果単価」などを意味する。クリックだけではなく、CVにつながった際に発生する費用を指す。

あわせて読みたい:CPAとは?計算方法、似た指標、設定方法、具体的な改善策、注意点 (customer-rings.com)

CPM 

ユーザーに対し広告を1,000回表示するごとに課金が発生する広告形態。Cost Per Mille(Milleは1,000を表すラテン語)の略で、インプレッション単価と呼ぶこともある。

あわせて読みたい:CPMとは?計算方法、メリット・デメリット、eCPM・vCPM・CPC・CPVとの違い (customer-rings.com)

CPV 

動画広告で使用される用語で、Cost Per Viewの略。動画広告では表示されることより視聴されることが重要になるため、CPCやCPMと異なる指標が必要となり、誕生した。
たとえばYouTube広告では、CPVに「完全視聴単価」方式を採用しているため、広告がスキップされれば料金は発生しない。

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