キーワードプランナーとは?登録方法・使い方・メリットなど
- Writer:
- 山崎雄司
「キーワードプランナー」とは、Google広告を出す際にキーワード選定を支援したり、キーワード調査をしたりするためのツールである。
キーワードプランナーとは
キーワードプランナーはGoogle広告の機能の一部である。SEO対策のために利用しているケースもみられ、 Google 広告のアカウントを作れば誰でもすぐに利用することができる。ただし、Google広告を出稿していない無料アカウントに関しては、検索ボリューム(キーワード検索数)の数値がおおよそで表示されるため詳細な数値を知ることができないなど、一部利用が制限される。
キーワードプランナーを使う目的とメリット
広告出稿のためのリサーチ
調べたいキーワードのクリック率や平均クリック単価、表示回数などの情報が網羅されているため、リスティング広告の費用対効果の検討に役立つ。 また、設定済みのキーワードについて「検索ボリュームと検索の予測を取得」をすることで、広告出稿時の効果や予算をシミュレーションできる。
SEO対策
SEO対策には、適切なキーワードを選定することが重要だ。そのためには、まずキーワードの候補をできるだけ多く出し、自社サイトと関連が深いキーワードを絞り込む必要がある。キーワードプランナーを活用すれば、候補となるキーワードを増やすことができ、さらに効果的なキーワードの選定や検索ニーズの把握が可能となる。
キーワードプランナーの登録の流れ
Googleのアカウントを持っていることが前提となるため、事前に取得しておく。ログイン後は、表示される画面の指示に従って進めていく。手順としては、まずGoogle広告の登録及び設定を行い、実際に広告を出稿しない場合は、続けて広告配信の停止作業を行う。
1.Google広告のサイトを開き、ログインする。
2.「新しいGoogle広告アカウント」を選択する。
3.「広告の目標」を任意で選択し、「ビジネスの名前」「サイトのURL」を入力する。
4.ユーザーの行動を測定するための連携(Googleアナリティクスの利用)を要求されるので、回答する。(実際に広告を出稿しない場合は「今回はスキップ」を選択)
5.「広告を作成する」という画面が表示されるので、回答する。
6.キーワードのテーマを追加する。(実際に広告を出稿しない場合は次に進む)
7.広告を表示させる地域を設定する。
8.広告の予算を設定する。(実際に広告を出稿しない場合は最小値を入力)
9.「お支払い情報の確認」という画面が表示されるので、該当する項目を選択し、利用者のクレジットカード情報などを入力する。最後に規約に同意すると設定が完了する。
10.キャンペーンの設定を確認する。
11.これまで入力した情報の最終確認を行う。
12.すべての設定が完了した後、「キャンペーンを確認」をクリックする。
13.広告の詳細が表示されるので、「キャンペーンを一時停止する」をクリックする。
14.初期設定はスマートモード(簡易版)になっているため、右上の設定ボタンでエキスパートモードに切り替え、「ツールと設定」画面にて「キーワードプランナー」を選択する。
キーワードプランナーでわかること
関連するキーワード
対象キーワードに関連するキーワードを調べることができる。関連性が高い順に関連キーワードが提示されるため、効果的なキーワードを新たに発見できる。
検索ボリューム
Googleの検索エンジンにおける検索ボリュームを確認できる。検索ボリュームとは、特定のキーワードがどのぐらい検索エンジンで検索されているかを示したものであり、これを調べることでどのキーワードが注目されているかが把握できる。 キーワードプランナーでは前の月から過去12ヶ月にさかのぼって対象キーワードの検索ボリュームを確認することが可能。また、「月間平均検索ボリューム」をクリックすると、検索数が多い順に並べ替えることもできる。
競合性
対象キーワードに関して、リスティング広告を出している広告主がどのぐらいいるかを把握できる。競合性は「高・中・低」の3段階で表示されるが、競合性の高さはあくまで広告の数の多さを示しており、Webコンテンツの数ではない。Googleで扱うすべてのキーワードを比較し、入札している広告主の数を相対的に評価したものであるという点を踏まえておきたい。
推定入札単価
対象キーワードの「想定入札単価」を調べることができる。「想定入札単価」とは、検索結果の最初のページの上位に広告を掲載するために必要と考えられるクリック単価(CPC)の推定額 である。それぞれのキーワードの「品質スコア(広告やキーワード、ランディング ページなどの品質を表す指標)」と、他の広告主との競合性に基づいて算出される。
キーワードプランナーのSEO対策活用方法
新しいキーワードを発見するには、「キーワードから開始する」方法と「ウェブサイトから開始する」方法の2つがある。
対策キーワードのジャンルが決まっている場合
1.「新しいキーワードを見つける」をクリック。
2.「キーワードから開始」のタブを選択する。
3.対象キーワードを入力し、「結果を表示」をクリック(最大10個のキーワードが入力可能)。
上記の手順で進めると、入力したキーワードの月間平均検索ボリュームと、それに関連するキーワードが一覧で表示される。そのキーワードを利用して検索上位に表示された場合、どれだけのアクセスが集まるかどうかの目安も分かる。 検索上位のアクセス数は、「月間検索ボリューム × 検索順位毎のクリック率(CTR)」で算出できる。関連キーワードやサジェストを含む複合キーワードでチェックしてみるのも良い。
また、データの期間を1年以上に設定すると、一時的に検索数が増加したキーワード(対策に適さないキーワード)の混入を防ぎ、より最適なキーワードの発見につながる。
※無料版ではおおよその数値が表示されるが、有料版を利用すれば検索ボリュームの詳細な数値が見られる。
対策キーワードのジャンルが決まっていない場合
1.「新しいキーワードを見つける」をクリック。
2.「ウェブサイトから開始」のタブを選択する。
3.入力画面に、競合サイトや参考にするサイトのURL(または指定したページのURL)を入力する。
上記の手順で進めると、入力したサイトに関連するキーワードが表示される。
ただし、ここで表示されるキーワードは、入力したサイトが対策しているキーワードであるとは限らない。あくまで「関連キーワード」であることを踏まえ、絞り込む際のヒントとして利用したい。
その他キーワードプランナーの便利な機能
デバイス別に確認ができる
対象キーワードの検索ボリュームを表示させたら、その画面から「過去の指標」をクリックし、「プラットフォーム別の内訳」を選択。すると、「モバイル」「タブレット」「Desktop」の3種類のデバイスごとに確認ができるため、対象キーワードについて、どのデバイスからの流入が多いか把握することが可能だ。そのため、デバイスごとに狙うキーワードを絞り込むことができる。
地域・言語・検索ネットワークが変更できる
地域・言語・検索ネットワークをそれぞれ設定変更すれば、広告のターゲットなどを絞ったキーワード検索ができ、地域別の戦略が立てやすくなる。
表示項目が変更できる
すでに取り上げた「月間平均検索ボリューム」や「競合性」、「入札単価」などの9項目について、該当する項目にチェックマークを付けるだけで表示項目を変更することが可能。
なお、設定条件は「表示項目の設定を保存」にチェックして「適用」をクリックすると保存できる。
キーワード候補をダウンロードする
キーワードプランナーで調べたキーワードに関して、「検索ボリューム」や「競合性」といった検索結果をまとめてダウンロードできる。CSV形式を選択すれば、Excelで利用することが可能。また、前月や前年との検索数を比較することで、流行を把握することもできる。
キーワードプランナーをSEOに活用する際のポイント
キーワードプランナーは、広告配信だけでなくSEO対策に役立つツールである。自社商材と関連性が高く、検索ボリュームの多いキーワードを選ぶと検索されやすくなり、同時に競合性も高くなる。検索上位の表示を狙うには、検索ボリュームの多いキーワードだけでなく、競合サイトの関連キーワードや検索ニーズを見極め、効果的なキーワードを選択する必要がある。