食品業界におけるCRMとは?現状と活用のポイントを解説


Writer:
山崎雄司
  • facebook
  • Twitter
  • LINE

食品業界は、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、DXが急速に進んでいる業界の一つです。また、健康ブームも重なって、健康や栄養に特化した食品も数多く登場しており、高機能、高品質な食品のニーズも高まっています。このように、購買数が多く嗜好も多様な食品業界において、売上を向上させる施策としてCRMを活用する企業が増えています。
CRMツールを利用して膨大なデータを管理・分析し、顧客理解を深めることで、ニーズにあった商品を届けることできるようになります。食品業界ではリピート購入を想定した商品も多いため、リピートを促すことも売上向上の鍵といえるでしょう。
この記事では、食品業界の現状について触れたのち、抱えがちな課題とそれに対するCRMを活用した解決方法などを解説していきます。

 目次


食品業界の現状
食品業界でCRMが注目される背景
食品業界が抱える課題とCRMを活用した解決法
食品業界でCRMツールを導入する際の注意点・ポイント
データから顧客を深く理解するCRM/MAツール「カスタマーリングス」

 

食品業界の現状


1.食品業界と健康食品業界の違い


食品業界は、一般的な食料品や加工食品、清涼飲料水、酒類、調味料などといった日常生活の「食」に関連する幅広い商品を扱う業界です。
一方で、健康食品業界については、法律上の明確な定義はありませんが、主に健康維持や増進効果が期待できるような成分を含む食品を扱う業界[ET1] と捉えられます。具体的には、「特定保健用食品(特保)」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の3つの保健機能食品を中心とした食品分野を指します。


2.市場規模及び需要


国内の食品業界の市場規模は、人口減少や高齢化の影響により、長期的には縮小傾向にあると予測されています。2019年に農林水産政策研究所が発表した『我が国の食料消費の将来推計(2019年版)』の資料では、2015年以降の「1人当たり食料支出」は拡大しているものの、人口減少の本格化に伴って伸びが相殺されるとみられ、長期的に見た場合の食料支出総額は縮小するとみられています。
また、食料支出の内容も変化しています。生鮮、加工食品、外食別の食料支出構成割合をみると、「生鮮食品」の割合は年々減少していることがわかります。具体的な数値としては、2015年を基準とした場合、2040年には約15%減少すると推計されています。
一方、「加工食品」のシェアは、単身世帯での需要が高まっていることから、シェアの増加が予測されています。


3.食品業界の近年の動向


近年の食品業界は、ウクライナ情勢や円安、原油高による輸入及び物流コスト上昇などの影響でエネルギー価格が高騰し、食品の値上げも相次ぎました。飲食店ではメニューの価格見直しがなされたほか、各家庭の家計にも影響が出ている状況です。また、トラックドライバーの労働時間規制により、食品を配送するトラックが不足するといった「物流の2024年問題[ET1] 」も懸念されています。
一方で、新型コロナウイルスが5類に引き下げられたことで行動抑制が緩和され、人と直接対面する機会や外食の機会は増加傾向にあります。それに伴い、訪日外国人観光客も増え、インバウンド需要が回復しつつあることは、食品業界にとってポジティブな変化といえそうです。


4.食品業界における顧客獲得


食品は、年代や性別、地域を問わず、すべての人が必ず関わるものであるため、購入機会も多く需要が高い業界といえます。定番商品の定期購入など、リピーターを獲得しやすいのも特徴です。
また、食品は単価が低いものが多く、購入に至るまでのハードルは低い一方、代替商品や競合商品も多いため、自社商品を選んでもらうための工夫が必要不可欠です。競合他社との差別化施策としては、たとえばブランディングや顧客体験の充実などが考えられるでしょう。
 
 

食品業界でCRMが注目される背景


日常の買い物をECサイトで済ませることが一般化しつつある今日、食品業界においてもEC運営の重要性が高まっています。食品は、世代や性別、住んでいる地域等を問わず需要が高いため、顧客ニーズを把握するにはデータの適切な管理が必要です。そこで、さまざまな顧客のニーズを捉え、売り上げを着実に上げて顧客を増やすツールとして、CRMが注目されています。
CRMは、購買行動や嗜好、年齢などの顧客データを連携させ、一元管理することができるツールです。顧客データを基にセグメントし、ターゲットに合わせたメールマガジン等を配信することで、顧客ごとにパーソナライズされた情報の提供も可能。顧客関係をさらに深めることで、リピーターやファンの増加にもつながります。
 
CRMツールにはさまざまな製品がありますが、食品業界でCRMツールを導入するなら、「ITreview Best Software in Japan 2022(※)」に BtoC向けマーケティングオートメーションとして唯一選出され、食品業界での導入実績も豊富な「カスタマーリングス」をおすすめします。
 
データ統合から分析、メール、LINE、アンケート等の配信・管理までノーコードで実行可能。ECサイトを中心に、11年・750社への導入を通じて進化を続けています。
 
※ITreviewユーザーが支持した日本のSaaS・ソフトウェアのTop50製品を選出する、1年に1度の企画。ビジネスの最前線で注目を浴びているSaaS・ソフトウェアの中でも、特に満足度・認知度がともに優れた製品が選出されます。

「使いこなすのが難しそう…」という場合でも、きめ細かな導入・活用支援メニューをご用意しています。伴走型の充実したサポートで自走までご支援しますので、ご安心ください。
 
CRM/MAツールの決定版「カスタマーリングス」の詳細はこちら
お問い合わせはこちら
 

食品業界が抱える課題とCRMを活用した解決法


食品業界が抱えるマーケティング施策の課題について、企業が実際にCRMツール「カスタマーリングス」を導入し、活用して解決した事例をご紹介します。
 

1.メール配信に時間がかかっていた


顧客データの管理を手作業で行っていると、メール配信に時間がかかるといった課題が発生します。顧客セグメントやメール文面の作成作業などに手間がかかり、効果的な施策について検討する時間を十分確保できないケースも。
CRMツール「カスタマーリングス」を導入したとある企業では、メールの配信作業がほぼ自動化されるため、施策に注力できるようになったといいます。具体的には、シナリオメール、離脱防止メール、誕生日当日に送るバースデーメールなどが自動で配信できるようになり、顧客との関係性向上やECの売上向上にも貢献しています。

 

2.情報が散在し集計に手間を取っていた


顧客にまつわる情報を、複数のエクセルなどを使って管理すると、データが属人化してしまい、探している情報がすぐ見つからないといった課題に悩まされることも。
CRMツール「カスタマーリングス」を導入した企業では、顧客情報を一元管理できるようになったことで、集計時間のロスの改善につながったそうです。なお、CRMツールにはデータ統合機能があるので、顧客情報のほか、CVなどの分析結果も統合し、情報共有することができます。


3.顧客の意見を収集できていなかった


データ管理を手作業で行う場合、特に定性データの管理に手間がかかり、顧客からの貴重な意見を収集しきれないという課題もあります。
CRMツール「カスタマーリングス」は、アンケート機能を活用した定性データの取得が可能であり、顧客の声をしっかり拾うことができます。導入した企業の中には、顧客のアンケート結果から、送料に課題があることを把握できたケースも。また、お試し商品に関して顧客の声を収集した結果、CPOの33%改善につながったそうです。

 

食品業界でCRMツールを導入する際の注意点・ポイント


食品業界でCRMツールを導入する場合の注意点と、活用のポイントについて解説します。
 

1.リピート施策を強化する


食品業界では、商品に満足しても、リピートまで至らないということもあります。この原因の一つとして、運営側と顧客との接点が少ない点が挙げられます。
CRMツールを使うと、購入者の行動履歴や嗜好などを把握でき、顧客ニーズにあった施策を強化することでリピート率の向上が期待できます。たとえば、顧客の嗜好に合わせたメールマガジンの配信や、顧客の行動パターンから予測した最適なタイミングでリピートを促すメールを配信するなど、顧客一人ひとりに合わせたリピート施策が可能です。
 

2.LINEなどを組み合わせてステップメールを配信する


食品業界のメール施策では、メールを配信しても開封してもらえないといった課題が多く聞かれます。対策としては、メールだけでなくほかの媒体を組み合わせて、顧客接点を増やす方法が考えられます。
CRMツールには、顧客情報や購買データを紐づけて利用できるLINE配信機能が備わっているものもあります。LINEは幅広い年齢の方が日常的に使う連絡ツールなので、通常のメール配信と組み合わせてステップメール配信を実施することで、開封率の向上が期待できるでしょう。

 

3.PDCAを回して改善していく


シナリオメールやステップメールを配信した後は、PDCAサイクルを回しながら効果検証をし、見直して改善を図ることが重要です。もしCRMツール導入の効果が感じられない場合は、商品の訴求内容や顧客セグメント、ターゲット、情報配信の内容やタイミングなどを見直し、改善策を考えていきましょう。
ただし、CRMは顧客との良好な関係を構築していくツールであり、中長期的な目線での運用がポイント。即効性だけを求めず、PDCAサイクルを回して改善を続けていくことが大切です。
 
 

データから顧客を深く理解するCRM/MAツール「カスタマーリングス」


CRMツールにはさまざまなものがありますが、顧客リーチが広い食品業界のマーケティングにおいて顧客理解を深めるなら「カスタマーリングス」がおすすめです。本記事ではいくつかの事例をご紹介しましたが、ほかにもさまざまな事例がございます。「他社の活用事例が知りたい」「自社に合った活用方法を提案してほしい」という場合は、お気軽にお問い合わせください。
 
CRM/MAツールの決定版「カスタマーリングス」の詳細はこちら
お問い合わせはこちら
 

メルマガ登録
  • facebook
  • Twitter
  • LINE