活用事例インタビュー
株式会社テレビ東京ダイレクト 事業本部 通販事業部 虎ノ門市場 チーム 山田 氏

売上170%増加の鍵は
顧客データの可視化と効率化の実現

株式会社テレビ東京ダイレクト

事業本部 通販事業部 虎ノ門市場 チーム
山田 氏

株式会社テレビ東京ダイレクト様 ロゴ

カスタマーリングスをもっと詳しく

導入前の課題

導入前

課題
  • 配信リスト作成などに手がかかりすぎてしまい全配信でしかメール施策ができなかった
  • 色々なツールを行き来して集計を行っていたため、思うような効果測定ができていなかった

導入の決め手

  • 手作業で行っていたメール施策などが自動化できること
  • 情報の統合によって、集計の精度を上げられること

導入後の成果

導入後

成果
  • CVの状況などを誰でも見られるようになった
  • 様々なセグメント作成が可能になり、以前から取り組みたかった先行販売が開始できた
  • 分析を通じて作り出したセグメントに対し、施策を行った結果、売上が昨年同月比で最大170%増加した
  • メルマガ配信に伴う工数が削減され、週3回配信から週4、5回送れるようになった
  • メルマガ配信対象者リストの作成時間が1日45分かかっていたところが、15分に削減された

テレビやインターネットを通して通販事業を展開している株式会社テレビ東京ダイレクト。同社では、テレビ東京系列の食関連番組で紹介した商品を、実際に購入できるお取り寄せグルメサイト「虎ノ門市場」を運営している。同サイトの運営を行う事業本部 事業推進部 ECチーム 虎ノ門市場の山田氏に、同社のCRM戦略について話を伺った。

現在の課題は
1回購入後の顧客のリピート率

──所属部署の業務内容について教えてください。

山田氏:テレビ通販をベースにしたWebサイトや受注窓口の構築を行っており、メルマガやWeb広告を使ってお客様がより購入しやすい環境を整えています。ECに関する業務はすべて我々の部署で行い、受注の電話窓口などは他部署が行っています。

──現在の課題や目標についても教えていただけますか?

山田氏:一度購入してくださったお客様がどのぐらいリピーターになってくださるかということを見ています。カスタマーリングスを使用したメルマガ配信の実施やECに特化した商品作りなどが目標です。

メルマガにおけるミスの多発と
使い勝手の悪さが課題だった

──カスタマーリングス導入前の課題について教えてください。

山田氏:メルマガの配信ツールは導入前からあり、リスト作成は内部で行なっていましたが、手作業なのでミスが多発していました。「様」が抜けてしまったり、同じ時間帯に異なる内容のメールを配信できないなど、使い勝手の悪さも見受けられる状態でした。

当時は週1回の頻度で配信していましたが、セグメントを分けて配信する場合はわざわざ対象のリストを作成する必要があったので、工数的に全配信以外のメール配信は難しく、全配信とバースデーメールぐらいしか対応できていませんでした。バースデーメールも月初にまとめて送信しており、人の手がかかりすぎてしまうことも課題の1つだったのです。そこで色々なツールを比較検討し、カスタマーリングスの導入を決めました。

──導入の決め手となったのはどのような点でしたか?

山田氏:1つは手作業を自動化できたことです。誕生日メルマガに関しては、自動でお客様の誕生日月が振り分けられるので、その手間がなくなりました。また、集計の精度を上げられるのではないかという点も決め手の1つになりました。導入前は色々なツールを行き来して集計を見ていましたが、統合されたことによってCVの状況をはじめ、あらゆるものが見られるようになったことは大きなメリットでした。

──それまで分析や施策の度に必要なデータを集計し、手元で加工してアウトプットしていたものが、カスタマーリングスでは自動ないし半自動で出来るイメージを持っていただけたということですね。

山田氏:そうですね。リストの自動化によって様々なセグメント作成が可能になり、中でも以前から取り組みたかった先行販売を始められた点は大きかったです。我々の売上が一気に伸びるのは、おせちや海鮮セットを販売する年末のタイミングです。その時に、前年の購入者に向けて「今なら特典があるのでこの期間にぜひご購入ください」という打ち出し方をしたり。また、御社のサポートの方と相談する中で、前年のおせち購入者が他に購入している商品の傾向も分かり、そういった方々にも早めにお知らせすることができるようになりました。

工数削減による業務内容の改善をはじめ、
数値結果なども共有できるように

──カスタマーリングス導入後に見えてきたことや取り組まれていることについて教えてください。

山田氏:最近は頒布会や定期便の販売に力を入れているので、そのあたりの継続率を見ました。Excelを使えばこのような数値は見られますが、全員ができることではありません。カスタマーリングスの導入によって、そういったデータも出せたことは良かったと思います。

カスタマーリングスは管理画面ですぐに数字を見られるので、そこは非常に大きいですね。上司に「このデータを出して欲しい」と言われた時にもすぐに対応できますし。「こんな集計できる?」というフワッとしたイメージで言われることも多いですが、カスタマーリングスだったらできると思えるので、導入して非常に良かったです。

──他に分析結果から分かった課題はありますか?

山田氏:我々がやっているのはテレビショッピングなので、テレビ用の商品は多いものの、ECで買いやすい価格帯の商品が少ないということに気がつきました。目的の商品がない状態でECサイトを訪れた場合、いきなり5,000円の商品には手を出しづらいと思います。今はもうなくなってしまった商品ですが、980円の商品がついで買いされている率が高いということに気づいたことで、ECで買いやすい1,000円前後の商品の拡充を考えるようになりました。

──それは注文データだけ見ていたら気づけないお話だと思いますが、カスタマーリングスの分析で気づかれたのでしょうか。

山田氏:メルマガを見ている中で、ある商品がよく出ているという話になったのです。メルマガに載せていない商品も売れていたので、回遊されているのかなというのは感じました。これは顧客単価のアップにつながることですので、現在商品開発チームに商品拡充を依頼している最中です。

──カスタマーリングスを活用したCRMおよびマーケティングへの具体的な取り組みについても教えてください。

山田氏:月1回の全配信、バースデーメール、週3回の配信+モーニングセールのメールを実施、人気商品の再販や案内メールを行なっています。弊社のお客様は60〜70代の方が多いので、朝早くから活動されているのでないかと思い、お叱りを受ける覚悟で朝6時にモーニングセールと銘打ってメルマガを配信しました。その結果、怒られるどころか売上も立ったので、レギュラー化して今は水曜の朝にお送りしています。

メルマガは、全配信からセグメント配信に変えたことで、中には開封率が30%を超えるようなものも出てきました。セグメント配信では「あなただけ」ということを大事にしていて、実際冒頭にお客様のお名前を入れたりすると開封率が上がったりします。

──メルマガ以外の取り組みについても教えてください。

山田氏:弊社のメイン商品であるおせちと年末の海鮮セットのご購入者様にはアンケートを送付し、次年度の商品開発に活かすようにしています。カスタマーリングス導入前も別のアンケートツールを使ってやってはいましたが、年に1回のことなので使い方を忘れてしまう部分もありました。ですがカスタマーリングスはアンケート機能も一体化しているので非常に使いやすく、おせち購入者などのセグメントも作成可能なので重宝しています。

──年末以外もアンケートは実施されているのでしょうか。

山田氏:頒布会を買ってくださっている方に満足度を伺ったりはしています。少し話はそれますが、以前ファンミーティングを実施したことがありました。カスタマーリングスの機能を使って参加者を抽出し、優良顧客と定義づけた関東近郊の方にイベント告知をお出ししたところ、10名ぐらいの方にお集まりいただけました。それだけでなく、イベント後もセグメントを見て購入してくださっていることを実感し、非常にいい経験ができました。また、それまで購入者のご年齢などざっくりとしたことは分かっていましたが、たとえばまだガラケーを使っていて実は娘さん経由で購入されていたんだとか、そういったことにも気づけたのです。

──マーケティング施策を実施した際の効果についても教えてください。

山田氏:前年度のおせち購入者を分析し、おせち購入前にご購入された商品に類似性がないかを分析したところ、類似性が見えてきました。そこでカテゴリ別にセグメントし、おせちリリース時に早期告知をしたところ、売上が昨年同月比で最大170%増加しました。通販においては、高額商品をどれだけ販売できるかということが重要になってきますが、弊社の高額商品は年末にしかありません。我々だけでは先行販売をすることぐらいしか考えつきませんでしたが、御社のサポートの方々にご協力いただいたことで、新たな切り口の施策を打ち出すことができました。月に1回レポーティングを上げてきてくださいますが、社内であれだけ深掘りした分析をするのは難しいので、非常に助かっています。

──カスタマーリングスを導入したことで業務や分析面での変化も見られましたか?

山田氏:リスト作成などの工数削減によって1日45分かかっていたことが、15分に削減することができ、他に色々な施策を行えるようになりました。

作業工数削減

メルマガは配信に伴う時間が削減されたので、週3回の配信が気づいたら4、5回送るようになり、そのおかげで売上も上がりました。また、画面上でメールの効果が見られるようになったので、メルマガ制作者も毎日数字を確認するようになり、当事者意識が芽生えました。以前は結果を見るのに手間がかかりましたが、カスタマーリングスの管理画面ですぐに見られるようになったのは大きいと思います。

また、これまで日々の番組放送に向けた準備がメイン業務になっていましたが、カスタマーリングスの導入によって色々とできることが分かり、仕事の割合が通常業務とメルマガの半々という2本柱になりました。会社としては、今後メルマガに注力していこうという話が出ています。

サポートはずっと一緒にいたいと思えるほど良い

──弊社のサポートについてもお聞かせください。

山田氏:ずっと一緒にいたいと思えるほどいいですね(笑)。週に1回定期的に担当の方とお電話しているので、上から「明日までに出して欲しい」と頼まれた分析もすぐにご相談できます。ツールは使いこなすまでに時間がかかるので、すぐに相談できる環境が欲しいと常々思っていましたが、今はそれが叶っているので大大大満足です。

これまで色々なツールを使ってきて、試してはやめて、試してはやめてということを繰り返してきましたが、なかなか身にならずに業務負荷になっていました。ですが今は少しでも分からないことがあれば伺い、一緒にやっていただけています。中でも月に1回のレポートは、自分たちよりも自分たちのことを知っているのではないかと思うほどの分析レポートです。

今後はECだけでも成り立つように

──最後に今後の展望について教えてください。

山田氏:テレビのお客様は減っていく一方ですので、どれだけテレビからネットに移行させられるかというのは会社としての課題でもあり、今後はさらにECに注力していくことになると思います。これまでECは従来のテレビのお客様の受け皿でしたが、今後はオンライン単独、場合によっては商品を知るきっかけやテレビを見るきっかけになるようなシナジーを作っていければと思っています。

株式会社テレビ東京ダイレクト 事業本部 通販事業部 虎ノ門市場 チーム 山田 氏

インタビューに応じてくださった、株式会社テレビ東京ダイレクト 山田様(左から2番目)