【2024年版】CRMツール(CRMシステム)比較20選 - 特長や選び方を徹底解説


Writer:
山崎雄司
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デジタルマーケティング、その中でも特にOne to Oneマーケティングなどの各消費者に対してきめ細やかなアプローチを行う際に欠かせないCRMツール。多くの企業がデジタルマーケティングに軸足を移す中、その需要の高さから、さまざまな種類のCRMツールが市場に存在している。 そこで今回は、CRMツールの概要とトレンドを整理した上で、主要なCRMツールの特長およびコストの比較や、課題別おすすめツールの紹介をしていく。

目次


1.CRMツール(CRMシステム)とは
2.マーケティングでCRMツールを導入するメリット・デメリット
3.CRMツールとMA、SFAとの違い
4.CRMツールの機能
5.CRMツールを選ぶ基準
6.タイプ別おすすめCRMツール20選
7.中小企業も導入しやすいCRMツール
 BtoC向けCRM/MAツールの決定版「カスタマーリングス」
 プログラミングなしで業務アプリが作れる「Kintone」
 リピート施策に特化した「アクションリンク」
 専門知識がなくても柔軟にシナリオ設定できる「MOTENASU」
 サポートが手厚い国産CRM/SFA「eセールスマネージャーRemix CLOUD」
 オールインワンのクラウドサービス「Knowledge Suite」
8.シンプルなCRMツール
 簡単操作のオールインワンシステム「b-dash」
 必要な機能を厳選したシンプルなシステム「Synergy!」
9.大企業向けのCRMツール
 顧客獲得に強く匿名客にもアプローチできる「SATORI」
 世界で利用されている無料ツール「Hubspot CRM」
 営業チーム向けのCRM「Zendesk Sell」
 次世代AIが効率的なマーケティングを支援「Microsoft Dynamics 365」
 名刺管理ツールの「Sansan」が手掛けるCRMツール
 機械学習ベースのCRMで営業を最適化する「Oracle Sales」
10.MAやSFAの機能を搭載するCRMツール
 現場に定着しやすいSFA/CRM「Mazrica Sales(旧:Senses)」
 シンプル設計で年齢層を問わない「GENIEE SFA/CRM(旧:ちきゅう)」
 EC通販企業向けCRMツール「うちでのこづち」
 世界15万社以上の導入実績を持つCRM「Sales Cloud」
 機能が豊富なCRM/SFAツール「Zoho CRM」
 AI搭載の電子秘書が営業活動を支援「Sales Force Assistant」
11.よくある課題・目的別のおすすめサービス
12.CRMツールと連携すると便利なツール
13.CRMツールの運用の注意点
14.自社に最適なCRMツールの導入でOne to Oneマーケティングの実現を

CRMツール(CRMシステム)とは

CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客情報を適切に管理し活用することで、顧客との良好な関係を構築・維持し、長期的に高い利益を生み出す企業体質を作る経営手法のことである。日本語では「顧客管理」「顧客関係管理」などと訳され、CRMツールは、そのCRMをシステム的に管理・促進していくためのものをいう。

CRMツールとMA、SFAとの違い

マーケティング活動をサポートするツールとしては、CRMツールのほかにもMAやSFAがある。それぞれ、対象とする顧客や役割が異なるため、マーケティングのフェーズによって使い分けるのが一般的だ。ここでは、各ツールの目的と役割について見ていこう。

MA(マーケティングオートメーション)

目的:見込み客の発掘と醸成
役割:マーケティング施策の実施過程で発生するメール配信やWebサイト訪問者の分析といったさまざまな単純作業を自動化し、マーケティング活動の効率化を図る。


SFA(セールスフォースオートメーション)

目的:営業活動の可視化
役割:顧客管理、案件管理、活動管理、予実管理といった、過去の営業活動で得たあらゆる情報をデータ化し、一元管理する営業支援システム。属人的になりがちな営業活動の内容を、部門を越えて共有できる。

CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)

目的:顧客のアフターフォロー、情報管理
役割:MAやSFAを通じて獲得した既存顧客のデータを統合する。集めたデータを多角的に分析し、最適な方法で顧客にアプローチすることが可能に。また、過去のデータから優良顧客の属性や特徴を分析し、リピートの促進を行う。


マーケティングでCRMツールを導入するメリット・デメリット


CRMツールのメリット

CRMの代表的なメリットは、顧客ニーズの把握や適切なアプローチが可能になるほか、業務効率化、CX向上、属人化からの脱却などが挙げられる。具体的なアプローチとして、既存顧客のデータ統合をはじめ、優良顧客の属性や行動から逆算する特徴分析が行えるほか、類似の特徴から優良顧客候補を抽出し、リピート促進を行うことも可能だ。

CRMツールのデメリット

CRMのデメリットとしては、現場に定着しにくいケースがあること、費用や時間などのコストがかかる点が挙げられる。CRMを導入する目的を組織全体で理解するための社内研修を行い、導入後も継続的に活用していく必要がある。


CRMツールの機能

CRMツールにはさまざまな機能が備わっている。ここでは主な機能を紹介する。

顧客情報の管理

名前や属性など、顧客の基本的な個人情報とともに、過去のやりとりや購入履歴などを一元管理する機能。

会員情報の管理

会員登録や会員向けのマイページなどを提供する機能。メールの自動配信機能とあわせてメールマーケティングでも活用できる。

顧客分析

蓄積した顧客情報を基に、多角的な分析を行う機能。リピーターや優良顧客の行動パターンや、どのような顧客がどのように売上に貢献しているかなど、あらゆる切り口から分析できる。


顧客関係維持(カスタマーサポート)

データから特定の顧客を抽出し、最適なアプローチを行う機能。たとえば、ある商品を購入した顧客向けに類似商品のプロモーションをしたり、アフターフォローをしたりするなど、データから次のアクションにつなげ、マーケティング効果を高めていくことができる。

顧客対応の管理

顧客からの問い合わせ履歴やそれに対する対応を蓄積する機能。過去のやりとりを管理しておくことで、新たな問い合わせに対する対応もスムーズになる。また、よくあるやり取りに関しては、FAQとしてまとめ、Webページに掲載することも。

なお、CRMツールの種類によっては、営業活動をサポートするSFAや、マーケティング支援を行うMAの機能を兼ね備えるものもある。


CRMツールを選ぶ基準

市場には多くのCRMツールが存在しているが、どのように選んでいけばいいのだろうか。ここでは、CRMツールを選ぶ基準として、4つの重要なポイントを紹介していく。

1.クラウド型かオンプレミス(ソフトウェア)型か

いきなり聞きなれないキーワードが出てきてしまうが、システム提供の形態はどちらが相応しいかを考えよう、と言うポイントだ。CRMツールのシステム提供形態タイプには、クラウド型とオンプレミス型がある。クラウド型ツールは、アプリケーション自体がインターネット上に存在しており、インターネットブラウザを通して利用する。一方、オンプレミス型ツールは、ソフトウェアを購入し、自社インフラで運用するツールである。

クラウド型ツールの場合、基本的に定額制であり、導入費用を抑えられるのがメリットだ。また、さまざまなデバイスからアクセスが可能であるため、テレワークにも対応しやすい。さらに運用や保守・管理はベンダーが行うため、企業の負担が少ない。しかし、サービスの仕様をカスタマイズしにくく、ランニングコストがかかるうえ、セキュリティ面もベンダー側のポリシーによる。

オンプレミス型ツールは、初期費用がかかり、導入・運用にあたってITの知識をもつ人材が必要となる。しかし、自社サーバーを使うためセキュリティにすぐれており、システム連携やカスタマイズの自由度が高いのがメリットだ。

2.サポートが充実しているか

新たなCRMツールを導入する際には、トラブルが発生することが多い。スタッフがツールの使い方に慣れるまでに時間がかかり、従来のワークフローにも変化をきたすため、現場では混乱が起こりやすいことも背景にある。そのため、サポートが充実しているか、ベンダーからの迅速な対応を得られるかどうかを事前に確認することはとても重要だ。新しいしっかりとしたシステムを提供しているベンダーは、しっかりとしたサポート体制も併せて敷いているケースが多い。

3.セキュリティ対策は万全か

CRMツールには、膨大な顧客情報が蓄積されているため、セキュリティには細心の注意を払う必要がある。システム構成が適正であるか、また、ベンダーが不正アクセス等の不測の事態に対してどのような策を講じているか、十分に確認しておきたい。

4.コストパフォーマンスは適切か

CRMツールは価格も機能もさまざまなので、自社に必要な機能を見極め、コスト的に見合うサービスを選定する必要がある。例えば低価格帯のサービスは導入のハードルが低いが、必要な機能が別途オプションとなる場合など、結果的に高額になってしまうケースもありえるからだ。また、CRMは継続することで効果を発揮するため、ランニングコストや事業の成長も踏まえてサービスを検討するようにしたい。

5.連携の充実度

CRMは、SFAやMAなどと連携させることで、より効果的なマーケティング活動につながる。すでに導入しているツールや、導入を検討しているツールとの連携が可能かどうかをあらかじめ確認しておきたい。

6.自社の課題解決に必要な機能を備えているか

CRMツールは、サービス内容によってそれぞれ特性や役割が異なる。一般的に、機能が多ければ多いほど高価格になる傾向があるため、自社にとって必要な機能を見極めてサービスを選ぶことが大切だ。導入した後は、基本的に長いスパンで運用していくため、担当者と各機能の必要性について十分に検討しておこう。


タイプ別おすすめCRMツール20選

それでは、代表的なCRMツールを具体的に見ていこう。国内には多くのCRMツールが展開しているが、SFAやMA機能を搭載しているものも含め、そのなかでおすすめの主要サービスを合計で20ピックアップした。

※以下の料金プラン等については、2024年3月時点の情報で記載しているため、実際に検討および利用する際には各社の公式ホームページを要確認。


中小企業も導入しやすいCRMツール


BtoC向けCRM/MAツールの決定版「カスタマーリングス」

【料金プラン】

月額費用:問い合わせ
初期費用:問い合わせ

【特長・強み】

株式会社プラスアルファ・コンサルティングが提供する「カスタマーリングス」は、CRMとMAツールから進化した、顧客実感型マーケティングプラットフォームだ。あらゆる顧客データや行動データを、ノンカスタマイズで統合し、ノンプログラミングで自由に抽出。特徴的な顧客分析機能で顧客を「見える化」し、自社顧客が手に取るようにわかる。「誰でも」「すぐに」データ抽出やレポート作成、アクション実行が可能で、単純作業からマーケターを解放し、よりクリエイティブな業務にシフト出来るツールである。
MAの機能も併せ持っており、顧客管理から分析・施策まで1つのツールで行いたい場合におすすめだ。

プログラミングなしで業務アプリが作れる「Kintone」

【料金プラン】

月額費用
ライトコース:780円/1ユーザー
スタンダードコース:1,500円/1ユーザー
580円~/1追加ユーザー
初期費用:無料

【特長・強み】

サイボウズ株式会社が提供する「Kintone」は、業務システム(アプリ)をノンプログラミングで作成できるクラウドサービスである。顧客管理データベースの作成はもちろん、グループウェアシステムでの業務管理や円滑なコミュニケーションが可能。ただし、メール配信機能が無いため、CRMツールとして活用する際には、同社のメール管理システム「メールワイズ」との連携がおすすめだ。

リピート施策に特化した「アクションリンク」

【料金プラン】

月額費用:40,000円〜
初期費用:問い合わせ

【特長・強み】

株式会社ファブリカコミュニケーションズが提供する「アクションリンク」は、ECのリピート売上を増やすことに特化したCRMプラットフォームである。数千回のPDCAで証明されたEコマースのリピート増やLTV改善に効果的な鉄板施策を自動で実行。効果的な施策をスピーディーに行うことで、見込みの顧客と既存顧客の両方に最適なアプローチを行い、LTV(Life Time Value、顧客生涯価値)を大きく向上させる。CRMのノウハウの有無に関係なく、操作がしやすい点もこのツールのポイントの一つだ。

専門知識がなくても柔軟にシナリオ設定できる「MOTENASU」

【料金プラン】

月額費用:29,800円~
初期費用:無料

【特長・強み】

株式会社FIDが提供する「MOTENASU」は、SQLなどの専門的な知識がなくてもシナリオ設定が可能な、MA搭載型CRMツールである。デジタルとアナログを効果的に組み合わせる「オンオフ融合マーケティング」を提唱しており、なかでも顧客一人一人に合わせたDMを最適なタイミングで送れる自動DM機能では特許を取得。あらゆるチャネルから効果的にアプローチすることで、One to Oneの「おもてなしの接客」を実現。

サポートが手厚い国産CRM/SFA「eセールスマネージャーRemix CLOUD」

【料金プラン】

月額費用
スケジュールシェア:3,000円
ナレッジシェア:6,000円
スタンダード:10,000円

【特長・強み】

ソフトブレーン株式会社が提供する「eセールスマネージャーRemix CLOUD」は、使いやすさと継続率に定評のあるCRM/SFAツールだ。結果を出すことにこだわっており、専任のアドバイザーが導入から運用までサポートするため、利用継続率は95%となっている。また、営業人数が30名以下の企業向けにeセールスマネージャーRemix MSという同様のサービスも提供されている。

オールインワンのクラウドサービス「Knowledge Suite」

【料金プラン】

月額費用
グループウェア:10,000円
SFAスタンダード:50,000円
SFAプロフェッショナル:80,000円
初期費用:無料

【特徴・強み】

ブルーテック株式会社が提供する「Knowledge Suite」は、ユーザー数無制限で利用できるSFA/CRMアプリケーションだ。機能やグループウェアが豊富なオールインワン型だが、必要な機能を選んで使うことができる点もメリット。働き方改革を意識したサービスで、テレワークにも適している。


シンプルなCRMツール


簡単操作のオールインワンシステム「b-dash」

【料金プラン】

月額費用:問い合わせ
初期費用:500,000円

【特長・強み】

株式会社データXが提供する「b-dash」は、MA、DWH(データ統合)、WEB接客、BI(分析ツール)など、データマーケティングに必要な機能を網羅したツール。業界初のデータ統合テクノロジー「Data Palette」によって、ノープログラミングで、誰でも簡単に、GUI(画面操作)でCDPを構築できるのが特長である。また、データ統合基盤「b→dash CDP」で、マーケティングプロセスにおける全てのデータをひとつに集約・連携できる。


必要な機能を厳選したシンプルなシステム「Synergy!」

【料金プラン】

月額費用:15,000円〜
初期費用:118,000円~

【特長・強み】

シナジーマーケティング株式会社が提供する「Synergy!」は、追加や変更が自由に設計できる柔軟性の高い顧客データベースを中心に、メール配信やLINEアンケート配信、Webコンテンツの出し分け、広告配信、問い合わせ管理などの機能を、用途に応じて自由に組み合わせて利用できるツールである。必要な機能を厳選することで、操作性が良く使いやすい画面デザインを実現。プログラミングの知識も不要だ。また、堅牢なセキュリティ機能や、導入後のきめ細かいサポートなども充実している。


大企業向けのCRMツール


顧客獲得に強く匿名客にもアプローチできる「SATORI」

【料金プラン】

月額費用:148,000円
初期費用:300,000円

【特長・強み】

SATORI株式会社が提供する「SATORI」はリード(見込み顧客)ジェネレーションに強いMAツールである。実名リードだけでなく匿名リードのデータも一元管理できるのが特長だ。また、スコアリングやHotリード抽出といったリードクオリフィケーション機能も搭載。さらに、オンラインサポートや利活用セミナーの開催など、サポート体制も充実している。MAツールのため、既存顧客管理にはツールの連携がおすすめだ。

世界で利用されている無料ツール「Hubspot CRM」

【料金プラン】

月額費用:無料(5人まで)※有料プラン1,800円~
初期費用:無料~

【特長・強み】

HubSpot Japan株式会社が提供する「Hubspot CRM」は、使いやすさと機能性を徹底的に追求した無料のCRMツールである。ユーザー数やデータ容量に関わらず永久に無料でありながら、営業・マーケティングに活用できる機能を豊富に搭載。さらに940種類以上の外部サービスとAPI連携できる。また、SFA、MA、カスタマーサポートの各機能は、有料の他プラン(「Marketing Hub」など)を契約することで拡張できる。

営業チーム向けのCRM「Zendesk Sell」

【料金プラン】

月額費用:$19~/人

【特長・強み】

株式会社Zendeskが提供する「Zendesk Sell」は、顧客のあらゆる情報を1つのプラットフォームに集約し管理する営業支援機能CRMツールである。セールスメールやチャットツールでの問い合わせ内容など、顧客との会話を一元管理することで、顧客対応のスピードや質を改善。日々の営業活動を効率化し生産性を高め、より良いカスタマーエクスペリエンスの提供を可能にする。

次世代AIが効率的なマーケティングを支援「Microsoft Dynamics 365」

【料金プラン】

月額費用
Business Central Essentials:8,750円~/1ユーザー
Business Central Premium:12,500円~/1ユーザー
Customer Service Professional:6,250円/最初のアプリ
Sales Professional:8,125円/最初のアプリ

【特長・強み】

米国に本社を置くMicrosoftが提供するCRMツール「Microsoft Dynamics 365」。既存のMicrosoft Officeアカウントを使用できるため、Office製品を使っている企業は特にシームレスに連携できる。ビジネスアプリ「Microsoft Power Apps」 を使い、ノーコードでのカスタマイズも。マーケティング活動以外にも、人事給与管理、販売管理、生産管理、在庫管理、会計管理などのERPの機能も備え、必要な機能のみ導入可能。クラウド型とオンプレミス型の双方に対応している。

名刺管理ツールの「Sansan」が手掛けるCRMツール

【料金プラン】

問い合わせ

【特長・強み】

Sansan株式会社が運営する名刺管理ツール国内シェアNo.1の「Sansan」。全社員の保持する名刺をデータ化し共有することで、営業生産性の向上やマーケティング活動の強化を可能にする。データの母数が多いほど特性を発揮できるサービスのため、比較的大きな企業に向いている。

機械学習ベースのCRMで営業を最適化する「Oracle Sales」

【料金プラン】

問い合わせ

【特長・強み】

米国に本社を置くOracle Corporationが提供する「Oracle Sales」は、リアルタイムデータを過去のデータと組み合わせて、売上予算を最適化。AI主導でデータ入力などの日々のタスクを自動化し、営業担当のCRM更新作業の時間を短縮できる。保険、自動車、ハイテク、製薬など、業界を問わず大企業が導入。クラウド型、オンプレミス型が選択可能。

MAやSFAの機能を搭載するCRMツール


現場に定着しやすいSFA/CRM「Mazrica Sales(旧:Senses)」

【料金プラン】

月額費用
スターター:27,500円~
グロース:110,000円~
エンタープライズ:330,000円~
初期費用:無料

【特長・強み】

株式会社マツリカが提供する「Mazrica Sales」は、現場ファーストで設計されたSFA/CRMプラットフォームだ。CRMツールのデメリットである現場への定着しづらさに着目し、直感的に操作しやすいUIや、現場の負担を軽減する機能が充実している。AIを標準搭載し、進行中の案件のリスク分析や類似案件をアドバイスする機能もある。

シンプル設計で年齢層を問わない「GENIEE SFA/CRM(旧:ちきゅう)」

【料金プラン】

月額費用※10ユーザー分含む
スタンダード:29,800円
プロ:49,800円
エンタープライズ:98,000円
初期費用:問い合わせ

【特徴・強み】

株式会社ジーニーが提供する「GENIEE SFA/CRM」は、シンプルで低価格な国産SFA/CRMツールだ。シンプルな管理画面で直感的に操作でき、ベテラン営業でも使いこなせることが特徴で、定着率99%を実現している。CRM機能を搭載しているが、どちらかというとSFA寄りのサービスである。

EC通販企業向けCRMツール「うちでのこづち」

【料金プラン】

初期費用:問い合わせ
月額費用:50,000円~

【特長・強み】

株式会社E-Grantが提供する「うちでのこづち」は、通販システムとの自動連携で、顧客分析からCRM施策・効果検証までの機能を揃えたCRM・MAツール。初めてでも利用しやすいUIを採用し、導入から運用まで専任制の手厚いサポートが用意されている。

世界15万社以上の導入実績を持つCRM「Sales Cloud」

【料金プラン】

月額費用
Starter:3,000円
Professional:9,600円
Enterprise:19,800円
Unlimited:39,600円

【特長・強み】

株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Sales Cloud」は、SFAやMAの領域もカバーできるCRMだ。高機能で柔軟にカスタマイズできることが特徴で、別途アプリやオプションなどを追加することでさまざまなニーズに対応できる。使いこなすにはある程度の知見が必要になるので、どちらかというとCRMの導入・活用に意欲的な大企業に向いているだろう。

機能が豊富なCRM/SFAツール「Zoho CRM」

【料金プラン】

月額費用※年契約時
スタンダード:1,680円/1ユーザー
プロフェッショナル:2,760円/1ユーザー
エンタープライズ:4,800円/1ユーザー
アルティメット:6,240円/1ユーザー
初期費用:無料

【特長・強み】

インド創業、アメリカに本社を置くゾーホージャパン株式会社が提供する「Zoho CRM」は、豊富な機能とわかりやすいUIを備え、幅広い分野に対応できるCRM/SFAツールだ。マルチチャネルでのコミュニケーション機能も充実しており、ソーシャルメディア連携機能を利用することで、SNS上での顧客とのやりとりを顧客情報として一元管理できる。高性能ツールながら、初期費用がかからず、料金プランも比較的低コストである。また、別のプランを契約したり、同社提供の業務アプリと連携したりすることで、機能の拡張も可能。

AI搭載の電子秘書が営業活動を支援「Sales Force Assistant」

【料金プラン】

月額費用
クラウド:3,500円~(顧客深耕)
オンプレミス: 667円(顧客深耕)※5年利用月額換算
※別途サーバー費など

【特長・強み】

株式会社NIコンサルティングが提供するCRMツール「Sales Force Assistant」は、14,000社以上の導入実績で培ったノウハウで、業種・業態別、営業スタイル別の複数シリーズを展開。特に営業活動を支援するSFA機能が充実している。利用するユーザーごとに使用言語の切り替えが可能なので、外国人スタッフや海外拠点の現地スタッフの活用もスムーズ。


よくある課題・目的別のおすすめサービス

主要なCRMツールを紹介してきたが、数が多く違いが分かりにくい部分も多い。そこで、ここでは、よくある課題や目的のパターンごとに、どのサービスがおすすめかを考えていく。

・シンプルで使い勝手の良いCRMツールを探している
・Excelの既存データをシステムに連携させたい
→『Synergy!

・EC事業を行っているが顧客情報の活用が十分にできていない
・カートシステムなどの外部システムと連携させたい
→『カスタマーリングス
→『うちでのこづち

・今の環境や業務内容を変えずにCRMを導入したい
・低コストでカスタマイズ性の高いツールを探している
→『Kintone

・導入コストを抑えたい
・運用コストも抑えたい
→『Zoho CRM
→『Hubspot CRM

・テレワークや働き方改革を意識している
・必要な機能を選んで使いたい
→『Knowledge Suite
→『Microsoft Dynamics 365

CRMの導入に失敗したことがあり、定着率を重視している
・SFA機能をよく利用する
→『Mazrica Sales
→『eセールスマネージャーRemix CLOUD
→『GENIEE SFA/CRM

・SFA、MAもカバーできる高機能なCRMを導入したい
・知見を持つ人材を確保できる
→『Sales Cloud
→『Oracle Sales

・大企業向けのCRMを導入したい
・質の高い顧客データをスピーディーに蓄積、活用したい
→『Sansan
→『SATORI

・外国人スタッフや海外拠点の現地スタッフも活用できるCRMを使用したい
→『Sales Force Assistant
→『Zoho CRM

CRMツールと連携すると便利なツール

CRMツールはそれ単体でも十分効果を発揮するものだが、関連する他のツールを連携することで、より効率的なマーケティングの実現が可能になる。それぞれ具体的な連携方法とメリットを見ていこう。

MAツールと連携

CRMツールとMAツールを連携させるポイントは、既存顧客と見込み顧客の双方にアプローチすることができるようになることだ。また、それぞれのデータを統合することで、マーケティングオペレーションの効率化にもつながる。さらには、精緻化された顧客セグメンテーションや、シナリオの自動化、MAツールのスコアリング機能を用いた顧客育成のモニタリングを行うことも可能となる。


名刺管理ツールと連携

名刺管理ツールと連携することで、顧客の名刺情報とCRMツールに蓄積された顧客情報とを紐付けることで、顧客一人一人に合わせたアプローチができる。また、営業活動の効率化はもちろん、見込み顧客の管理もしやすくなり、リードナーチャリング効果も期待できる。

DMP、CDPと連携

DMPとは、顧客データを一元管理するプラットフォームのこと。DMPではWeb上の履歴や広告などの社外データも扱えるため、社内データを主に扱うCRMとDMPを連携させることで精度の高いマーケティングが可能になる。DMPにはパブリックDMPとプライベートDMPの2種類が存在し、CDPはプライベートDMPとほぼ同義である。


CRMツールの運用の注意点

CRMツールは導入するだけで効果が出るものではない。しっかりと、目的をもって運用していくことが重要になる。ここでは、企業がCRMツールを運用する際にどのような点を考慮するべきかを整理していく。

1.効果が表れるまで時間を要する

CRMツールは、導入してすぐに効果が表れるわけではない。顧客のデータベースをしっかりと構築してからマーケティング戦略に反映させ、顧客との継続的な関係を築いていくものである。そのため、システムの運用が定着するまでにはある程度の期間が必要となる。即時的な効果ばかりを求めるのではなく、中長期的な視点に立って導入を考えていく必要があるだろう。

2.効果の検証を繰り返す

CRMツールで効果をしっかり出していくためには、PDCAサイクルをしっかり回していくことが重要になる。CRMツールを利用して情報を収集・蓄積し、それを活用して実際に施策を行い、効果検証を行う。そして、改善点をクリアにして再度施策を行っていく。このサイクルをしっかりと推進していくことが効果を継続的に出していくためには重要となる。

3.目標と課題を明確に

CRMツールの導入・運用の際には、自社の課題と目標を明確にしておく必要がある。CRMを活用した戦略や、KPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)の設定などを行う場合、まずは自社の課題を洗い出し、具体的な指標や目標を定める必要がある。導入後時間の経過と共に、目標や課題がぼやけてきて、運用の目的を見失ってしまうと効果を出すことが難しくなる。

自社に最適なCRMツールの導入でOne to Oneマーケティングの実現を

ここまで紹介してきたように、CRMツールはさまざまなタイプのサービスが市場にはリリースされており、自社の課題や目的に合ったものをどう選ぶかが重要となってくる。どのツールもそれぞれ魅力的な機能が搭載されているが、それを自社で使いこなせるか、人的リソースが足りているかといった自社の運用体制を見直すことも必要だ。また、コストや操作性、導入後のサポート体制なども確認し、自社に最適なCRMツールを的確に見極める必要があるだろう。

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