検索クエリとは?意味や種類、キーワードとの違い、調べ方、活用法


Writer:
山崎雄司
  • facebook
  • Twitter
  • LINE

検索クエリとは、検索エンジンにユーザーが実際に入力した語句や文章のこと。「クエリ」「検索クエリ―」「検索語句」などとも呼ばれる。

検索クエリとは?


検索クエリとは、ユーザーが何かを調べるために検索エンジンの検索窓に入力した単語やフレーズのことをいう。たとえば、「京都」「京都 観光名所」「京都駅周辺のおすすめランチ」のように、単語のみ、複数の単語を組み合わせたもの、文章など、さまざまなパターンの検索クエリがある。
なお、語源となるクエリ(query)は英語で「質問」「疑問」を意味する。

検索クエリの主な種類


検索クエリはユーザーがそのワードを検索した意図や目的によって、いくつかの種類に分けられる。Googleの科学者であり、Yahoo!のリサーチフェローでもあったAndrei Broder氏は2002年に“A taxonomy of web search”というタイトルで研究結果を発表している。それによると、検索クエリは以下の3つに分類される。

インフォメーショナルクエリ(情報型クエリ)

何かを知りたい、疑問を解決したいなど、1つまたは複数のWebサイトで情報を得たいユーザーが使用する検索クエリ。ユーザーの検索で一番頻度が高い種類である。
具体的には「○○ やり方」「(具体的な料理名) レシピ」などが該当。
 

ナビゲーショナルクエリ(案内型クエリ)

特定のサイトを訪問したいという意図をもつユーザーが使用する検索クエリ。明確な検索意図があることから「指名検索」と呼ばれることも。認知度が高い企業や公共機関にアクセスしたい場合、ナビゲーショナルクエリがよく検索される傾向にある。
具体的には「iPhone」「○○百貨店 営業時間」など、具体的な企業や商品・サービス名などが該当する。

トランザクショナルクエリ(取引型クエリ)

商品・サービスの購入や問い合わせなど、Web 上で何かしらのアクションを実行しようとする意図をもつユーザーが利用する検索クエリ。商品・サービス名と起こしたいアクション名の組み合わせが多い。
具体的には「○○ 作り方」「○○ 資料 ダウンロード」などが該当する。
 
上記の分類方法のほか、Googleが提唱する4つの種類を以下に紹介する。

Knowクエリ

インフォメーショナルクエリのように、情報収集を目的とした検索クエリのこと。
具体例:「〇〇 理由」「〇〇とは」など。

Goクエリ

ナビゲーショナルクエリのように、ユーザーが特定の場所へ行きたいという意図をもったときに使う検索クエリ。
具体例:特定の場所(地域名や店舗名)、「(飲食店名) メニュー」など。

Doクエリ

トランザクションクエリのように、ユーザーが何かをやりたいという意図をもったときに使う検索クエリ。
具体例:「〇〇 作り方」「〇〇 簡単にできる方法」など。

Buyクエリ

ユーザーが何かを購入したいという意図をもったときに使う検索クエリ。Doクエリに含まれるが、購入意図に絞ったものを指す。
具体例:「〇〇 口コミ」「〇〇 購入」など。

検索クエリとキーワードの違い


どちらも検索の際に使用する単語であるため混同されやすいが、マーケティング業界では明確な違いがある。
「検索クエリ」は、ユーザーが実際に入力する語句や文章および単語の組み合わせのことであり、ユーザーニーズそのものと捉えることもできる。一方、「キーワード」は広告主側が指定したユーザーをターゲティングするために登録する単語のことである。つまり、誰が検索語句を扱っているかという点が異なる。
そのため、マーケティングにおいては、ユーザー側のニーズである「検索クエリ」と、広告主側の指定した「キーワード」をマッチさせることが重要となってくる。

検索クエリの調べ方


Google広告の場合

Google広告にてリスティング広告を出稿している場合、自社の広告がユーザーに表示されたりクリックされたりしたクエリ(Google広告では「検索語句」と呼ばれる)の回数を一覧で見ることが可能。基本的な手順は以下の通り。
 
Google広告にログイン→左のナビゲーションパネルで「すべてのキャンペーン」をクリック→ページメニューの 「キーワード」をクリック→「キーワード」メニューのリストから「検索語句」をクリック


Googleアナリティクス・Googleサーチコンソール

ここではGoogleアナリティクス4(GA4)と Googleサーチコンソール(Webページの検索キーワードや流入数が分かる無料ツール)と連携しておくと、GA4からクエリを直接確認できる。レポート表示のカスタマイズ手順は以下の通り。
 
左メニューの「レポート」をクリック→「ライブラリ」をクリック→「コレクション」項目の、「ライフサイクル」にある「コレクションを編集」をクリック→「コレクションのカスタマイズ画面」の右側にある「クエリ」の項目を左メニューにドラッグし、「保存」ボタンをクリック

Googleキーワードプランナー

Google広告を出す際にキーワード選定を支援したり、キーワード調査をしたりするためのツール。調べたいキーワードのクリック率や平均クリック単価、表示回数などの情報が網羅されており、効果的なキーワードの発見や検索ボリューム(特定のキーワードがどのぐらい検索エンジンで検索されているか)を知ることができる。活用次第で、検索クエリに合致したキーワードを選ぶことができる。


Yahoo!広告

Yahoo!広告では「検索クエリ―」と呼ばれる。表示手順は以下の通り。
Yahoo!広告管理画面にログイン→「検索広告」をクリック→「キャンペーン管理」タブをクリック→画面中央にある「表示内容選択」から「キーワード」をクリック→画面中央の「検索クエリーを表示」ボタンをクリック→「選択したキーワード」または「表示されている全てのキーワード」を選択

ツールを使わない検索クエリの分析方法


「Googleサジェスト」を確認する

Googleの検索バーに入力した語句に応じて自動的に予測される検索候補がプルダウン式に表示される「サジェスト」部分には、キーワードに関連するさまざまな検索ワードが予測されて表示される。このサジェストを見ることでコンテンツにどのような要素が求められているか、ユーザーの検索意図を汲む際の参考になる。

検索ページの上位記事を確認する

基本的に検索結果のページでは、アルゴリズムによって表示順位が決定する。そのため、検索結果の上位に表示されるWebサイトには、ユーザーが求める記事の情報が多く網羅されている。ユーザーがどのような情報を求めているか、またユーザーの検索意図を把握するためにも、上位記事の確認は大切である。


「他のキーワード」を確認する

Googleの検索結果の下部に表示される「他のキーワード」も検索クエリから検索意図を確認する際に役立つ。「他のキーワード」を確認しないと、関連キーワードを見落とす可能性もある。ユーザーの需要のあるワードを見逃さないためにも、「他のキーワード」を活用したい。

検索クエリの活用


SEO対策

SEO対策においては、検索クエリとその検索意図を網羅し、ユーザーニーズに対応できるコンテンツを作成することが必要である。検索クエリを活用し、ユーザーニーズの正しい把握と、ユーザーの役に立つ有益なコンテンツの作成につなげたい。


適切なキーワードの選定

検索クエリに含まれるキーワードを正確に把握し、それに合わせたキーワード選定を行うことで、リスティング広告の最適化につながる。また、競合の多いキーワードだけでなく、ロングテールキーワードやユーザーに合わせたフレーズを選定することもポイントになってくる。ユーザーが意図していない無駄なクリックや広告表示の防止や、自社と関係のないキーワードを除外するのにも役立つ。

メルマガ登録
  • facebook
  • Twitter
  • LINE