ユニークユーザー(UU)とは?意味やPV、セッション数との違い、計測方法


Writer:
山崎雄司
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UUとは、一定期間内で特定のWebサイトに訪問したユーザー数のこと。Unique Userの頭文字をとったもので、Webマーケティングでよく使われる指標のひとつである。

UUとは

 
UUは、特定のWebサイトやページを一定期間内に訪問したユーザー数を表す指標で、集計期間内であれば、同じユーザーが複数回特定のWebサイトを訪れたとしてもUUは「1」とカウントされる。UUを計測することで実際の訪問者数がわかるため、そのWebサイトの人気度を把握するのに有効な指標として用いられる。計測期間が1日の場合は「日間UU」、1か月の場合は「月間UU」などと呼ばれる。
UUの集計には、Cookie、IPアドレス、ホスト名の3つのデータが用いられ、これらはアクセス解析ツールを介して取得する(詳細は後述)。ただし、ブラウザや閲覧端末の相違、ページ訪問者がCookieを有効にしていないといった理由により、実際のユーザー数とUUの計測数が異なる場合もあるため、必ずしも正確な人数ではないということを念頭においておきたい。
 
 

UUと類似する用語

 

PV

PVとはPage View(ページビュー)の略称で、Webページが閲覧された回数のこと。同じユーザーの利用でも閲覧回数ごとにカウントされるため、通常PV数はUU数よりも多くなる。たとえば、1人のユーザーが同じ端末から特定のサイトへ2回訪問した場合、UUは1、PVは2となる。また、1人のユーザーが20ページ閲覧した場合も、2人が10ページずつ閲覧した場合も、PV数は同じ20PVとなる。
 

セッション

セッションとは、特定の期間内にユーザーがWebサイトを訪れた回数のこと。サイトへの純粋な訪問回数を示すもので、ユーザーがサイトを訪問してから離脱するまでを1回として計測する。たとえば、計測期間中のUUが「1」でセッションが「5」の場合は、同じユーザーが時間をおいて5回訪問していることがわかる。
また、Webサイト内で複数のページを回遊したとしても、セッションが途切れない限りカウントは「1」となる。セッションが終了するきっかけとしては、時間によるものやキャンペーンの切り替わりなどが挙げられる。アクセス解析ツールであるGoogleアナリティクスにおいては、30分操作がなかった場合、または午前0時を超えるとセッション数はリセットされる。
 

アクティブユーザー

アクティブユーザーとは、特定の期間内にWebサイトやアプリを基準となる回数以上利用しているユーザーのこと。基本的にはUUと同じ意味で使われる指標で、一定期間内にWebサイトやアプリ内で1回以上のセッションが発生したユーザーを指すことが多い。
ただし、マーケティング構文においては、「日常的にサービスやアプリを利用している(=アクティブな)ユーザー」を指す場合もある。
 

リーチ

リーチとは、Web広告の到達度のことで、ある期間にWeb広告をどれだけの人が閲覧したか、またはその割合を示す指標。リーチをカウントする際は端末ごとにユーザーの識別を行うため、たとえば1人のユーザーが1台の端末を通して3回同じ広告を閲覧した場合、カウント数は「1」となる。ただし、1人のユーザーが端末を2台所持している場合は、実際の閲覧者数は「1」でも端末の数である「2」がリーチ数としてカウントされるため、注意が必要だ。


ユニークブラウザ

ユニークブラウザ(Unique Browsers)とは、特定のWebサイトへの訪問者数を、閲覧したブラウザごとに計測するときに用いる指標のこと。UUと同じ意味で使われるが、ブラウザごとにカウントされるため、同じユーザーが別のブラウザを利用してWebサイトを訪問した際は別のユーザーとしてカウントされる。実際のUU数は正確に測定することが難しいため、現実的にはUB数の測定をもってUU数とする場合が多い。
 
 

UUのカウント方法

 

Cookieを利用したカウント方法

Cookieとは、Webサイトを訪問したユーザーの情報を一時的にユーザーのブラウザに保存する仕組みのこと。Cookieはブラウザ内に記録されるため、同じサイトを同じブラウザから再訪した場合のUU数(UB数)は「1」とカウントされるが、別のブラウザから同じサイトを再訪した場合には別ユーザーとして認識されるため「2」とカウントされる。つまり、複数のブラウザを利用しているユーザーや、Cookieの受け入れを拒否しているユーザーがいる場合は正確なカウントができないので注意が必要だ。
 

IPアドレスを利用したカウント方法

IPアドレスは、固有の端末に割り当てられる特定の番号で、個々の端末を特定するための住所のようなもの。基本的には、同じ端末からのアクセスであればIPアドレスも同一であり、UU数は「1」とカウントされる。しかし、パソコンとスマートフォンそれぞれから同じユーザーがWebサイトを訪問した場合は、IPアドレスが異なるためUU数は「2」とカウントされる。
 

ホスト名を利用したカウント方法

ホスト名は、ネットワーク上でコンピュータを識別するためにつける名前のこと。サーバーやパソコンなど、ネットワークに繋がっている機器をホストと呼び、その機器それぞれを区別するために便宜上つける名前をホスト名と呼ぶため、ネットワークに繋がっていないものにはつかない。ホスト名を解析することによって、そのWebサイトにアクセスしている端末を分類することが可能となる。
 
 

UUを増やす方法

 

良質なコンテンツを作る

UU数を増やすということは、自社ブランドのファンを増やすことでもある。流入経路を増やして訪問数を稼いだとしても、中のコンテンツが魅力的でなければユーザーはすぐに離れていき、シェアや再訪は期待できない。情報があふれる時代だからこそ、ターゲット層が関心を持つ自社ならではのコンテンツは何かを見極めて、良質なコンテンツを提供することが重要だ。また、一度作ったら終わりではなく、新しいコンテンツを増やすとともに古い情報は見直し、定期的に更新し続けることでユーザーのニーズに合ったWebサイトの構築をしていく必要がある。ただし、一方的な情報提供は好まれない傾向が強いため、ユーザー目線でのコンテンツ作りを心がけることが大切だ。
 

SEO対策をする

自然流入の経路として最も多いのが、検索エンジンによる検索結果一覧からのWebサイトへの訪問だろう。自社の関連商品やサービスを検討しているユーザーを効果的にWebサイトへ導くには、HTMLタグの最適化や検索キーワードの洗い出し、導線の最適化などのSEO対策を行うことが有効だ。SEO対策では、上位表示されるまで手間はかかるが、その分中長期的な効果が見込めるため、自然検索の流入数を上げるには有効な手段といえるだろう。


Web広告を利用する

多くの人の目に触れるWeb広告は即効性が期待できる。検索結果画面に表示されるリスティング広告や、Webサイトなどの広告枠に表示されるディスプレイ広告といったものが一般的である。ターゲット層が明確な場合は、SNS広告を利用するのも効果的だ。しかし、出稿後すぐにUU数が伸びるのがWeb広告のメリットだが、一時的な増加で終わってしまうことも。費用もかかるため、利用する広告が自社の提供する商品やサービスのターゲットユーザーに届くかどうかを見極め、その後のユーザーの行動履歴やUU数の推移を分析して、費用対効果の高い媒体を選ぶことが大切である。

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