顧客理解を深め、カスタマーエクスペリエンスを向上させるポイントとは


Writer:
山崎雄司
  • facebook
  • Twitter
  • LINE

オンラインコミュニケーションが浸透し、顧客との接点が希薄になってきている昨今。マーケティングにおいても、単に数値化されたデータを参考にしているだけでは、顧客が真に求めるものを把握することが困難になりつつあります。
多くの企業は、顧客のニーズを理解したうえで、「カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)」といった心理的・感覚的な付加価値の提供を求められています。その実現のためには、データをもとに顧客一人ひとりにフォーカスし、深く理解することが必要です。大手通販・EC事業者は「実感型」のデジタルマーケティングを駆使することで、顧客により豊かな体験を提供できるでしょう。
本記事では、CRMツール「カスタマーリングス」を提供し、750社以上のCRM施策を見てきたプラスアルファ・コンサルティングが、実感マーケティングのポイントや顧客理解を深めるための手法について解説します。


目次


実感マーケティングとは?
 1) 実感マーケティングについて知ろう
 2) 実感マーケティングのメリット
顧客理解を深めるためにはCRMが必要
 1) CRMとは?
 2) CRMツールの選び方
カスタマーエクスペリエンス(CX/顧客体験)を向上させるためには?
 1) カスタマーエクスペリエンスの重要性
 2) カスタマーエクスペリエンス向上のための3ステップ
まとめ
 1) 顧客理解を深めCX向上を支援するCRMツール「カスタマーリングス」
 2) CRMツール導入750社から見えてきた、LTV向上につながる「顧客理解」の3ステップ

1. 実感マーケティングとは?


1. 実感マーケティングについて知ろう


実感マーケティング(実感型デジタルマーケティング)とは、従来のデジタルマーケティングにおける課題を解決するための新しいマーケティング手法です。膨大な顧客データから個客のリアルなショッピングジャーニーを想像し、妄想を膨らませることで、想定外の動きをする個客も含めた一人ひとりにフォーカスし、「実感」を得ていきます。

2. 実感マーケティングのメリット


変化するデジタル時代の生活者に合わせ、データを活用して顧客のエンゲージメント向上を目指す実感マーケティング。これにより、個々の顧客満足度を高めるとともに、カスタマーロイヤルティの向上を図ることができます。
また、顧客とのコミュニケーションを密にすることで、既存顧客だけでなく見込み顧客のとの違いや変化に気づくことも可能に。顧客一人ひとりのニーズを正確に理解することで、適切な施策につなげることができるのです。


2. 顧客理解を深めるためにはCRMが必要


1. CRMとは?


CRMとは、Customer Relationship Managementの略で、「顧客管理」「顧客関係管理」などと訳されます。顧客データを収集・分析し、効果的な顧客対応を行うことで、自社の商品やサービスの競争力を高めるとともに、長期的に高い利益を生み出す企業体質を作るための経営手法のことを指します。
CRMでは、顧客一人ひとりの個性や特性、反応などの情報を収集し、データを通して顧客の動きを多方面から把握していきます。分析した結果から顧客のニーズを的確に把握することで、顧客を中心とした商品開発や、顧客一人ひとりに合わせた最適なタイミングでの効果的なアプローチを可能にします。これにより、自社の商品やサービスの競争力を高めるとともに、長期的に高い利益を生み出す企業体質を作っていきます。
なお、また、この経営戦略の実現にはITツールが必要不可欠であることから、顧客管理ツール(システム)自体も「CRM」と呼ばれます。


2. CRMツールの選び方


ビッグデータからリアルな顧客像をイメージするためには、CRMツールを活用するのがおすすめです。ただし多種多様なCRMが存在するため、それぞれの特徴を十分に理解してから導入する必要があります。
以下にまとめた、選定に必要なポイントに注意して選ぶとよいでしょう。

1.クラウド型かオンプレミス(ソフトウェア)型か

インターネットブラウザを通して利用する「クラウド型」タイプと、ソフトウェアを購入して自社インフラで運用する「オンプレミス(ソフトウェア)」タイプがあります。
「クラウド型」の場合、導入費用を抑えられる点や、さまざまなデバイスからアクセスが可能である一方で、カスタマイズしにくい点やランニングコストが発生する点がデメリットと考えられます。
「オンプレミス型」の場合、システム連携やカスタマイズのしやすさや、強固なセキュリティといったメリットがありますが、初期費用がかかる点や、専門知識をもつ人材が必要になる点を考慮する必要も。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、検討の参考にしましょう。

2.サポートが充実しているか

新たなツールを導入する際には、トラブルが発生することが多いもの。トラブルが起きた際に、ベンダーからの迅速な対応を得ることが可能か確認しておくと安心です。

3.セキュリティ対策は考慮されているか

膨大な顧客情報を取り扱うことになるため、不正アクセスなどに対してのセキュリティについて、ベンダーがどういった策を講じているか確認しておきましょう。

4.必要な機能を満たしているか

CRMツールは多機能であるほど高額になる傾向があります。あらかじめ課題解決に必要な機能を洗い出しておき、優先順位を付けておきましょう。担当者と連携して機能の過不足についても確認しておくとスムーズな導入につながります。

5.使い勝手や操作性はどうか

CRMツールの導入にあたっては、現場での使いやすさを十分に考慮することが重要です。使いやすさや操作性は、業務の効率改善や定着しやすさにも影響します。

6.外部連携や拡張性は十分か

効果的に運用するためには、他システムとの連携しやすさや拡張性が重要になってきます。自社で導入済み、また導入予定のツールとの連携可否の確認をしておきましょう。

詳しくは以下の記事をご参照ください。


3. カスタマーエクスペリエンス(CX/顧客体験)を向上させるためには?


1. カスタマーエクスペリエンスの重要性


カスタマーエクスペリエンス(CX/顧客体験)とは、顧客と、特定のブランドや商品との接点における顧客の“すべての体験”のことです。具体的には、商品の認知段階から実際に購入し、使用するという一連の流れのことを指します。
顧客にとって満足度の高いカスタマーエクスペリエンスを提供するには、顧客一人ひとりのニーズや嗜好を把握し、顧客を深く理解することが大切です。顧客満足度の向上は、他社との差別化や売り上げ増加につながるため、企業にとって非常に重要な要素となっています。

2. カスタマーエクスペリエンス向上のための3ステップ


ステップ1:個客を捉える
ステップ2:個客を実感する
ステップ3:個客に対して施策を行う

以下で詳しく解説していきます。

① 個客を捉える
個客を捉えるとは、具体的に顧客に紐づく定量データを統合し、アンケートやコールログといった定性データも含めて複合的に捉えながら、個客の置かれている情報を的確に把握し、理解を深めていくことです。

② 個客を実感する
顧客を実感するためには、顧客全体を一括りにせず、一人ひとりを「個」として捉え、「個客」ごとの変化や違いを理解することが大切です。個客一人ひとりの変化を明確に捉えることで、パーソナライズされた具体的な施策とその結果を思い描くことができるでしょう。時系列的に輪切りの状態であることの多いデータの点と点を結び、線にして情報を可視化することで、変化を連続して認識できるようになり、個客の実感へとつながります。

③ 個客に対して施策を行う
個客ごとの施策としては、特徴的な個客(エクストリームユーザー)の購買ステップに注目し、その個客のライフスタイルを垣間見ることで視野や発想を広げ、セグメントを拡張する方法があります。想定もしていなかった買い回り行動に気づいたり、買い回りの裏にある場面を具体的に想像したりするなど、「実感」に基づいたセグメントを行うことで、ニーズに合った効果的な施策の実施が可能です。

4. まとめ


昨今ではデジタル化が進み、さまざまな種類のデータを取得できるようになりました。データを基にCRM/MAツールを活用し、いかに顧客を実感し、個々のニーズに合ったCXの提供へと結び付けられるか。これが次世代のマーケターに求められる大切な資質となるでしょう。
これまでにお話したとおり、「オンラインと実店舗の顧客データの統合をしたい」といった手段を目的にしてしまうのではなく、なぜデータ統合が必要なのか、データ統合を行った先にどのようなCXを提供することができるかなど、具体的な目的を明確に定めてから実行プランを構築していくことが大切です。

1.深い顧客理解を支援するCRM/MAツール「カスタマーリングス」


リピート通販を成功させるには、適切なデータ分析・活用で顧客理解を深め、「生きた顧客像」を把握し、よりよい顧客体験を提供するのが重要です。そのためには、顧客理解に強みを持つツールを導入することが必要となります。

CRM/MAツールにはさまざまな製品がありますが、リピート通販で顧客理解を深めるなら、「ITreview Best Software in Japan 2022(※)」に BtoC向けマーケティングオートメーションとして唯一選出された「カスタマーリングス」をおすすめします。

※ITreviewユーザーが支持した日本のSaaS・ソフトウェアのTop50製品を選出する、1年に1度の企画。ビジネスの最前線で注目を浴びているSaaS・ソフトウェアの中でも、特に満足度・認知度がともに優れた製品が選出されます。



データ統合から分析、メールやLINE、アンケート等の配信・管理までノーコードで実行でき、ECサイトやBtoCサービスを中心に11年・750社への導入を通じて進化を続けています。

使いこなすのが難しそう…」という場合でも、きめ細かな導入・活用支援メニューをご用意。伴走型の充実したサポートで自走までご支援していますので、ご安心ください。


本記事ではリピート通販における分析手法や顧客理解を深めるポイントについてご紹介しましたが、まだまだ豊富な事例がございます。「他社の活用事例が知りたい」「自社に合った活用方法を提案してほしい」という場合は、お気軽にお問い合わせください。


2. CRMツール導入750社から見えてきた、LTV向上につながる「顧客理解」の3ステップ


以下のホワイトペーパーでは、実際にデータを活用して実感マーケティングに成功した化粧品事業者を紹介しています。
この事業者は、顧客一人ひとりの肌質や肌悩みに合わせた商品を提供することで、顧客の満足度を向上させるに成功しました。また、顧客とのコミュニケーションを密に図ることで顧客のリアルな声をくみ取り、商品の改善につなげています。
ホワイトペーパー内では、この事例の具体的な施策に加え、改善前の悩みや課題、LTVの向上についてなど、さらに深掘りした解説記事も掲載しています。より詳しく知りたい方はぜひこちらをご覧ください。

メルマガ登録
  • facebook
  • Twitter
  • LINE