AI(人工知能)を搭載したCRMで何ができるのか


Writer:
山崎雄司
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顧客情報を一元管理し、効率的かつ効果的なマーケティングを可能にするCRM。しかし、顧客のニーズや価値観の多様化により、顧客データの量は増え、内容は細分化されてきています。それに合わせて商品のサイクルも目まぐるしく変化していくため、マーケティングは日々難しくなっています。このように膨大で細分化されつつある顧客データは、CRMにAIを活用することで有効に活用するのが良いでしょう。
本記事では、CRMツール「カスタマーリングス」を提供し、750社以上のCRM施策を見てきたプラスアルファ・コンサルティングが、AIを活用したCRMのポイントや手法について解説します。
 
 

目次


1. CRMとAI(人工知能)の概要
2. AI(人工知能)を搭載したCRMでできること
3. AIを搭載したCRMを導入するメリット
4. AIを搭載したCRMの注意点
5. AIを搭載したCRMツールの選び方
6. 生成AIを搭載したCRM「カスタマーリングス」
7. AI搭載CRMの具体的な機能
8. AIの特性を理解し、マーケティングを加速させよう
 
 

CRMとAI(人工知能)の概要


まずは、CRMとAIの基礎知識や概要について解説します。
 

1. CRM


CRMとは、Customer Relationship Managementの略で、「顧客管理」「顧客関係管理」などと訳されます。顧客情報を収集・分析し、効果的な顧客対応を行うことで、自社の商品やサービスの競争力を高めると同時に、長期的に高い利益を生み出す企業体質を作り、顧客と企業の相互利益を向上させることを目指す総合的な経営手法を指します。
また、この経営戦略の実現にはITツールが必要不可欠であることから、顧客管理ツール(システム)自体もCRMと呼ばれます。
 

2. AI 


AIとは、「Artificial Intelligence」の略で、人工知能と呼ばれます。具体的には、言語や認識といった人間の知能を人工的に構築し、コンピュータに実行させる技術のことを指します。AIの最大の特徴は、自ら学習する能力があること。データをコンピュータに与え、データ内のルールやパターンを見つけて自ら学習していくことで、人間の近い形で認識・予測・判断・識別・提案などを行えるようになっていきます。
AIで用いられる代表的な技術の一つが、機械学習です。機械学習とは、文字や画像、音声などのデータから分析・予測を自動的に行い、ルールやパターンを学習する技術のこと。学習方法はさまざまですが、特に注目されているのが「深層学習(ディープラーニング)」と呼ばれる技術です。深層学習では、ニューラルネットワークと呼ばれる、人間の脳の神経回路に似たしくみが用いられており、これを複数層結合させることで、より複雑で高精度の処理ができるようになります。
こうしたAIの技術をマーケティングツールに活かすことで、効率的かつ効果的なマーケティングを行うことが可能です。
 
 

AI(人工知能)を搭載したCRMでできること


次に、AIを搭載したCRMツールで具体的にどのようなことができるのかを見ていきましょう。
 

1. 顧客行動を把握できる


商品購入のタイミングや頻度、過去の行動履歴などの状況を基に、顧客といつ接触するべきか、AIが判断し提案してくれます。AIを用いて顧客へのアプローチを行うタイミングの改善を図ることで、購買率の向上につながります。

2. 多角的な分析が可能


顧客情報や行動履歴から顧客の嗜好を分析したり、売上を分析したりすることができるCRMですが、AIの分析・予測技術を用いることで、さらに顧客データを横断した多角的な分析処理ができるようになります。たとえば、潜在顧客を特定し、その中から購入に至る傾向の高い顧客を抽出することや、さまざまな切り口で市場や顧客のセグメントをするなど、複数の切り口での分析処理が可能になります。顧客に紐づくさまざまなデータから、顧客を多角的に捉えて分析し、顧客理解を深めることで、より効果的な施策の提案につながるでしょう。


3. 業務の自動化とフロー改善


日々のCRM使用状況や使用頻度などを基に、改善点や業務の自動化、効率的な業務フロー案をAIが提案します。たとえば、メール施策において、最も開封率の高いメール件名を自動生成する機能や、アンケートの設計案を自動生成する機能など、AIの技術を活用した機能を活用することで、業務の自動化と効率化を同時に叶えることができます。AIは、データに基づいた客観的な目線で提案をしてくれるため、顧客に対して無駄のない適切なアプローチをすることが可能です。
 
 

AIを搭載したCRMを導入するメリット


AIを搭載したCRMツールを導入することによって得られる具体的なメリットについて、3点に絞って解説します。
 

1. 顧客満足度の向上


AI搭載型のCRMは、人間の思考回路に似た構造で、一つの情報を多角的に分析し学習する「深層学習」の技術が用いられています。AIによる分析結果から一人の顧客に焦点を当て、さらに深掘りして分析し、仮説の立案から検証、結果に至るまでシミュレーションすることができます。また、施策に反応した顧客をその場で分析し、顧客単位で嗜好を的確に把握することも可能です。
このように、AI技術によって顧客一人ひとりの特徴や行動、感情などの情報を詳細に把握でき、さらに変化を比較することで、顧客理解が深まります。それは期待を上回る体験を提供するための糸口となり、顧客満足度の向上に役立ちます。

2. マーケティング効果の最大化が図れる


AI技術の活用により、顧客一人ひとりのニーズを深く掘り下げ、顧客理解を深めることができるため、顧客中心の効果的なアプローチが可能となります。深層学習の技術を用いると、数値データだけでなく顧客の生の声や感情などの分析ができ、顧客の感情に寄り添った施策を実行可能になります。顧客に寄り添う営業によって、顧客体験の最適化を図ることで、高い利益が実現するといったマーケティング効果の最大化につながるでしょう。


3. 専門知識がなくても運用が可能


人手のみでCRMを扱う場合、膨大なデータ管理や分析の手間がかかるうえ、マーケティングや分析の専門知識も必要です。しかし、AI搭載のCRMを活用すれば、誰でも簡単な操作で顧客管理ができるため、専門知識を持つ人材を確保しなくても運用ができることも大きなメリットです。
 
 

AIを搭載したCRMの注意点


AIを搭載したCRMツールを導入するに当たって、注意しておきたいポイントは以下の2点です。
 

1. AIによる分析は指標の一つ


AIの顧客行動分析や予測は、過去のデータから導き出される一つの傾向に過ぎず、その根拠をAIが導くことはできません。たとえば、「購入されやすい商品」を抽出できても、なぜ購入されやすいのかといった背景までは分析できないため、その点は人間が予測する必要があります。つまり、AI顧客による分析は、顧客理解を深める指標の一つに過ぎないということを覚えておきましょう。
また、AIは人間の感情や倫理感などと無関係に、あくまでも計算上で最も合理的だと判断するため、いつでも人が望んでいる答えを導き出せるわけではないことにも注意が必要です。
 

2. データの質と量に依存する


AIの学習能力を最大限生かすためには、大量かつ正確なデータが必要です。データ数が少なかったり、データ入力に誤りがあったりすると、正確な分析結果を抽出できません。そのため、一般化するにあたって十分な量のデータを揃え、あらかじめデータクレンジングを行い、データの品質を保つことが大切です。
 
 

AIを搭載したCRMツールの選び方


ここでは、AIを搭載したCRMツールを選ぶ際に押さえておきたいポイントを4つ紹介します。
 

1. サポートが充実しているか


CRMを新規導入する際は、スタッフが慣れていないこともあり、現場では混乱が生じやすく、トラブルがつきものです。そのため、導入後のきめ細かいサポート体制が充実しているか、ベンダーから迅速に対応してもらえるか確認しておく必要があります。

2. 使い勝手や操作性はどうか


CRMを導入するにあたって、現場での使い勝手が悪いと、利用率が低下してしまう可能性があります。操作性がよく、使い勝手のよい画面であるか、わかりやすいデザインがどうかを確認しましょう。

3. 必要な機能を満たしているか


CRMにはさまざまな機能が搭載されていますが、その中から自社の課題解決に必要な機能を絞り込むことが大事です。ツールによってそれぞれ機能が異なり、機能が多いほど高価格になる傾向があるため、見極めが必要となります。

4. 外部連携や拡張性は十分か


CRMは単体でも導入する価値のあるものですが、SFAやMAなどと連携させることで、より効果的な運用が可能になります。自社で導入済み、または導入予定のあるツールとの連携ができるかも忘れずに確認しておきましょう。


生成AIを搭載したCRM「カスタマーリングス」


AI搭載CRMを導入するなら、「ITreview Best Software in Japan 2022(※)」に BtoC向けマーケティングオートメーションとして唯一選出され、生成AIを搭載し顧客プロファイリングも可能な「カスタマーリングス」をおすすめします。
さまざまな顧客データを統合し、分析、セグメント、アクション、メール、LINE、アンケート等の配信・管理までノーコードで実行可能です。ECサイトを中心に、11年・750社への導入を通じて進化を続け、このたびAIを活用した新機能を搭載しました。
多彩な分析機能を実装しており、深い顧客分析をすぐに始められます。クリック操作でいつでもデータを見ることができ、分析工数を圧倒的に削減。顧客を深く理解・実感でき、新たな施策のアイデアが浮かびます。

※ITreviewユーザーが支持した日本のSaaS・ソフトウェアのTop50製品を選出する、1年に1度の企画。ビジネスの最前線で注目を浴びているSaaS・ソフトウェアの中でも、特に満足度・認知度がともに優れた製品が選出されます。


 

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AI搭載CRMの具体的な機能


AIを搭載したCRMの機能の例を、「カスタマーリングス」の機能を中心に解説していきます。
 

1. 顧客のプロファイリング


顧客データを横断して理解することを支援する機能です。アクセスログ、購買データ、顧客属性、施策結果データなど、顧客に紐づくさまざまなデータからその顧客の特徴や施策案をAIが提示します。このプロファイリング結果に基づき、より深い顧客理解と施策のブラッシュアップが可能となります。

2. メール件名自動生成


メール施策において重要な要素であるメール件名を自動生成する機能です。業界や商品特性、メール本文などの施策情報を入力するだけで、開封につながる件名候補をAIが作成します。この機能を利用することで、AIの提案を基に効率的に件名を設定することが可能になります。さらに、件名ABテストの機能と併用することで、より効果の高い件名を自動送付することが可能です。

3. アンケート設問自動生成


アンケートの設計を効率化する機能です。業界やアンケートの主要目的、対象とする業界や製品カテゴリ、対象の顧客層などを入力すると、アンケートの設計案を自動作成してくれます。また、新規アンケートの設問案だけでなく、既存アンケートへの改善(レビュー)を行うことができます。これにより、目的に沿ったアンケートのブラッシュアップが可能となります。
  
 

AIの特性を理解し、マーケティングを加速させよう


AIを搭載したCRMを導入すると、多角的な分析や、顧客行動の把握・予測、顧客満足度の向上などが可能になります。AIはとても便利な技術ですが、あらかじめ把握しておくべき特性もあるので、事前に自社に合った機能や注意点、ツールの選び方などを慎重に判断し、自社のマーケティング効果を最大化するCRMを導入していきましょう。
 

業務効率化と顧客理解を実現するAI搭載CRM「カスタマーリングス」


AI搭載CRMツールにはさまざまなものがありますが、AIによる業務効率化と顧客理解を実現するなら、「カスタマーリングス」をおすすめします。「カスタマーリングス」は、CRMに必要な3つの機能群「CDP」「MA」「顧客理解(BI)」を網羅した顧客実感型マーケティングプラットフォームです。「顧客のプロファイリング」「メール件名自動生成」「アンケート設問自動生成」の3つの新機能が、マーケティングを強力に支援します。

「生成AI機能の詳細が知りたい」「自社に合った活用方法を提案してほしい」という場合は、お気軽にお問い合わせください。
 
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