Shopifyを使って効果的かつ効率的にCRMを実践していく方法


Writer:
山崎雄司
  • facebook
  • Twitter
  • LINE

ここ数年、自社のECサイトを展開する際に、ショッピングカートのShopifyを利用してEC展開をする企業が増えてきている。 安定した集客力を誇るAmazonや楽天のような大手ECプラットフォームだけでなく自社ECサイトを展開する企業は以前からも多かったが、なぜShopifyがここにきて注目を浴びつつあるのか。今回はShopifyの魅力に迫り、さらに、Shopify効率的を使った効果的なCRMを考えてみよう。

Shopifyとは


Shopifyは、ネットショップを中心としたオンラインビジネスの立ち上げから運営、成長を管理するクラウドベースのプラットフォームである。カナダで創業され、現在は世界175か国、170万以上の店舗で利用されている。多くの言語をサポートし、海外通貨および海外配送にも対応しているため、越境ECにも挑戦しやすいサービスだ。
 
これまでも企業がオンラインショッピングを開始する際には、Amazonや楽天のような複数店舗が出店するショッピングモールを利用するケースだけでなく、自社ECサイトを展開するケースも多かった。自社ECサイトを展開する場合には、数年前までは、MakeShopやカラーミーショップなどの国内発のショッピングカートサービスを利用することが一般的だった。日本は言語も特徴的で、決済や物流など独自の発展してきた部分も多く、国内のサービスプロバイダーの方が圧倒的にそのような状況への理解が進んでいたからだ。
しかし、ここ数年、Shopifyは日本国内市場への適用をしっかり行ってきた成果が表れ、日本のEC事業者にとって不便な点がなくなるまでのサービスとなり、多くの事業者に利用されるようになってきた。
 
言語や決済、物流面などの問題がクリアされれば、Shopifyは非常に強力なサービスとなる。Shopifyは大掛かりなプラットフォーム開発をしなくても、デザイン性の高い独立したECサイトを簡単に構築できるという一般的なショッピングカートサービスの特徴だけでなく、拡張性に優れているという最大のメリットを持っている。ECサイトのデザインをカスタマイズしやすいだけでなく、アプリケーションを自由に組み合わせて機能を追加することができるうえ、APIを公開しているため外部とのサービス連携を行うことも容易である。そのためCRM施策にも比較的簡単に着手が可能で、売上拡大を目指しやすい環境を迅速に整えられるのもメリットである。

 

Shopifyによる効果的なCRM施策の実施


CRM施策は、既存顧客の囲い込みによるリピート客の増加を狙っており、顧客数の減少を防ぐための施策を考える必要がある。
Shopifyの顧客管理機能では、購買額や注文の日付、タグ等の条件で顧客リストを絞り込むことが可能であるため、顧客を容易にセグメントすることができる。セグメントした各顧客に対しては、特典やオファーメールなどを利用したシナリオを作成し、実行することで、顧客のLTV向上を目指すことが可能だ。
また、RFM分析を用いて購買履歴から顧客単位での分析を行うことで、各顧客の現状を把握することもできる。
このように、Shopifyは、ブランドを求めてやってくる既存顧客の囲い込みがしやすいほか、新規顧客のブランド認知を促進させることができるため、利益へとつなげやすいといえる。もちろん、これらの実現のためには、Shopifyの機能だけでなく、ブランドが、顧客情報を直接取得しながら、顧客との良好な関係を築いていくことが大切である。

 

外部連携等によるCRMの効率化


あらゆるものがデータ化され、従来の手法よりも膨大に得られるようになった顧客情報を、すべて人の手のみで扱うのは難しいだろう。ツールを用いた自動化が求められるのは、もはや必然的なことである。
Shopifyにはアドオンして活用できるアプリケーションが多く存在し、機能を拡張できる。例えば、会員情報と連携されたチャネルトークを設置し、顧客とのコミュニケーションを行えるアプリや、LP(ランディングページ)などのコンテンツ管理を行うアプリなどがある。
このようなCRMに特化したアプリを追加し、顧客情報と購買実績等を連携することで、顧客分析と、分析結果や顧客の行動に応じたさまざまなCRM施策を簡単に実施することが可能だ。

 

事例


ブランド戦略を取っている企業やクリエイター、D2C企業などに多く採用されているShopify。各ブランドは、SNSとの連携やセグメントされた顧客へのレコメンド機能によって、顧客と双方向のコミュニケーションを実現し、顧客ロイヤリティを向上させている。
ここでは、具体的な導入事例を見ていこう。

 

Chuu

韓国のアパレル企業ppb studiosが手掛けるD2Cブランド「Chuu」では、アプリの「チャネルトーク」を活用。カゴ落ち対策として、“カゴ内の金額が7,000円以上”かつ“会員”の顧客をターゲットにクーポンを表示し、購買を訴求することでコンバージョン率および客単価を上げることに成功した。
また「話しかけbot機能」を利用し、新規顧客とリピート顧客を分けてWeb接客を行っている。
(参考:韓国EC・アパレルD2Cブランド Chuu:自動話しかけでカゴ落ち対策し、購買率202%UP、客単価も1万円に向上
 

サンリオ

サンリオのイギリスとアメリカのECサイトでもShopifyが採用されている。
Twitterやinstagramをはじめ、Pinterest、YouTube、Facebook、TikTokと連携。SNSマーケティングに力を入れることで、顧客とのタッチポイントを増やしている。
(参考:国内・海外のshopifyで作られたECサイトまとめ
 

ETVOS

株式会社エトヴォスが運営しているコスメブランドのECサイトにもShopifyが採用されている。かねてより積極的に運営していたLINE公式アカウントと連携させ、LINE限定のキャンペーンを実施している。メールマガジンと比較して、LINEでのクリック率は最大で2.3倍となり、客単価はLINE経由で4%増加した。
(参考:Shopify×LINEとは?連携方法から成功事例まで徹底紹介

 

Shopifyで効果的なCRM施策を


Shopifyは従来の自社ECサイトを作成するショッピングカートサービスと比べ、拡張性と利便性を兼ね備えている点が大きな特徴といえるだろう。さまざまなアプリケーションやAPI連携サービスをあとから自由に追加でき、ECサイトの状況やショップの戦略に合わせて選ぶことができるのが大きなポイントだ。そのため、スタートアップ向けの無償プランから、大規模EC向けのエンタープライズまで、ほぼ全ての事業規模で採用することが可能である。
そして、ShopifyはEC展開を容易にさせてくれるツールとしての需要はもちろんのこと、CRM施策を効果的かつ効率的に行うことができるツールとしても注目を浴びている。こうした効果的なCRM施策によって、顧客ロイヤリティを向上させ、顧客がリピーターとなり、ブランドのファンをますます増やしていくことができるだろう。

  • facebook
  • Twitter
  • LINE