活用事例インタビュー
株式会社ファンファレ 小島氏 / 長戸氏

分析の自動化により、チーム全体で1日8時間の時間を捻出、メール到達率も4pt改善

株式会社ファンファレ

小島氏 / 長戸氏

株式会社ファンファレ様 ロゴ

カスタマーリングスをもっと詳しく

導入前の課題

導入前

課題
  • 膨大なCSVデータをもとに、ExcelでLTVや継続率などの分析を行っていたが、データの加工にかなりの時間がかかっていた
  • ECカートの機能を利用してステップメールやメルマガなどを配信していたが、メールの分析は手動でやらざるを得なかった

導入の決め手

  • お客様の満足度を高めるために、お客様の理解を深める必要性を感じており、分析作業の効率化による理解を深める時間の捻出と、顧客理解に基づく施策の実行の両方を実現できると感じた。

導入後の成果

導入後

成果
  • 商品別の継続率やRFが定期的に自動で集計できるようになったことで作業が効率化され、1日8時間程度の時間を捻出できるようになり、次の施策やお客様のことを考える時間に充てられるようになった
  • キャンペーン別のメルマガの反応率や継続率を見ることで、顧客に求められていないキャンペーン施策が明確になった
  • 開封率やクリック率を正しく見られるようになったことでPDCAを回せるようになり、メールの到達率が3〜4ポイント改善された
ととのうみすと

「キレイとゲンキを応援したい!」をモットーに、むくみやお肌、ダイエットなど、体の悩みを解決する健康食品と化粧品をオンラインで販売しているファンファレ社。主力商品の“ととのうみすと”は、吹きかけることで小鼻や頬の汚れを洗浄してくれる新感覚の洗顔ミストで、30代から50代の女性に支持されている。実感力のある商品だけに絞りブラッシュアップしながら、販売へつなげることに強みを持つ同社。顧客満足度とLTVの最大化をミッションに掲げるCRMチームの長戸氏、小島氏に、CRM戦略について話を伺った。

導入の決め手は細かい分析までできる点

商品:ととのうみすと わたしのきまり

ファンファレでは、カスタマーリングスの導入前はカート(たまごリピート)から膨大なCSVデータを抽出し、Excelに計算式を入れて手動で分析を行っていたという。LTVや継続率、退会理由別の退会者数などを分析していたが、「データの加工にはかなりの時間がかかっていた」とCRMチームの小島氏は話す。また、カートの機能を利用してステップメールやメルマガなどを配信していたため、メールにおける分析も手動でやらざるを得なかった。分析は日々行うものから月ごとのものまで様々だったが、時間的な制約もあって本来分析したいところまで到達できず、頭を悩ませていたという。

「抽出するデータがかなりの量だったので、抜き出すだけでも時間がかかっていました。また、複数のデータを掛け合わせて見るようなこともしなければならず、分析には苦戦していました。ステップメールはカートで送っていましたが、カート側には分析機能がないため、当時は全く分析できていなかったのです。メルマガは別のメール配信システムから送信していましたが、こちらもリソース不足の関係で、効果測定の分析などはしっかりとはできていませんでした」(小島氏)

カスタマーリングス導入の決め手は、細かい分析までできるところだったと小島氏は話す。

お客様の満足度を高めるには、当然お客様のことを知らなければなりません。カスタマーリングスを導入すれば、それが実現できると感じました。弊社では、お客様の声に寄り添うことで、結果的にLTVを伸ばしていけたらと考えておりますが、対面販売のスタイルを取っていない以上、数値からある程度予測をせざるを得ません。導入前はその数値を見たくても見られない状況だったので、お客様の声を見える化してくれるカスタマーリングスは非常に魅力的でした」(小島氏)

導入後は考えることに時間を割けるように

導入後は、商品別の継続率やRFが定期的に自動で集計できるようになったことで効率化が図れ、次の施策やお客様のことを考える時間に充てられるようになったという。

「導入前は商品別の継続人数や全体の継続率、売上、LTVなど最低限のところしか出せていませんでしたが、導入後はお客様の行動心理も数字から読み取れるようになりました。また、RFはどのようなお客様が動いてるかを把握できるので、以前から見たいデータの1つでした。そこが出せるようになったのは大きいですね。現在弊社では14商材を販売しておりますが、中でも特に注力している4商材ぐらいのデータを主に見ています。分析データを作成する時間が省略されたことで、チーム全体で1日8時間程度の時間を捻出できるようになりました」(小島氏)

また、キャンペーン別のメルマガの反応率や継続率を見ることで、顧客に求められていないキャンペーン施策が明確になったという。反応の良くないキャンペーンは肌感では分かっていたが、数値としては見えていなかった。実際にキャンペーンで購入していただいたお客様のその後の動向も数値化したことで、実はお客様にとっても魅力の少ないキャンペーン施策が明確になり、継続の可否を的確に判断できるようになったと小島氏は話す。

小島氏

分析結果から見えてきた課題に対しては、「フォローメールの分析結果をもとに、よりお客様に寄り添えるメール内容となるよう、ブラッシュアップを続けています」と小島氏。ステップメールは内容や送るタイミングを変え、ブラッシュアップを続けている最中だという。

リピーターに対する取り組みは、メール配信、購入商品別のステップメール、定期休止のフォローメール(定期停止理由ごとのフォローメール)、バースデーメールの4つを行っているという。

「バースデーはもともとロイヤルのお客様に対してプレゼントをお届けする企画でしたが、ロイヤル以外のお客様の日々の顧客満足度を高めていくことがロイヤルにつながるのではということから、すべてのお客様への誕生日当日にメールを送る施策に切り替えました。弊社で使っているウサギのキャラクターにはファンが多く、宜しければ壁紙としてお使いくださいという形でお送りすると喜んでくださって。カスタマーリングスを導入したことで、毎日自動で誕生日の方を抽出してメール配信できるようになったので、これは導入しないとできない施策でした」(小島氏)

また、これらの指標は開封率、クリック率、コンバージョン率の3つで測っているという。

カスタマーリングス導入前は開封率やクリック率を正しく測ることができていなかったので、そこを見られるようになったことでPDCAを回せるようになりました。メールに関しての導入後の単純比較はできませんが、分かっている範囲では到達率が3〜4ポイント改善されています。また、高速配信ができるので、遅い時間にメールが届いてお客様にご迷惑をかけるようなことがなくなったのも大きいですね。以前使っていたシステムも高速配信ではありましたが、ドメインで弾かれて携帯会社の方で止められた時に、夜中でも再送信をかけてしまうことがあって。。。また、2時間で10万通ほどしか送れなかったので、30万通送る時はかなり長めに時間を見ておく必要がありました」(小島氏)

そのほか、もともと追えていなかったF2の転換率を出せるようになったり、目標値を定められるようになったことで、成果に応じて軌道修正ができるようになった。それらは運用における大幅な進歩だという。

分析の集計結果を深掘ることで、
優良顧客予備軍の方を見つけられた

長戸氏

ファンファレでは、LTVやRFといったデータの集計結果をただ見るだけではなく、気になった点があれば分析の中身を細分化し、より詳しく見るようにしているという。以前、継続率の推移に関して気になることがあり、継続率の集計表の集計セルごとに細かく詳細を開いてどのような顧客が存在しているのかを確認したことがあったそうだが、ある商品において気づきがあったという。

「弊社には“ととのうみすと”という主力商品がありますが、そのシリーズ化商品として、2021年2月に“ととのうぐらす”という形状記憶ジェリーを発売しました。その商品は発売当初のアップセル率が高く、その理由を調べていくと、元々“ととのうみすと”を買っていらっしゃるお客様の中でも特定のコースをご継続の方が、“ととのうぐらす”を購入してアップセルしているということが分かりました。つまり、どの層に優良顧客予備軍の方がいるのかということがデータから見えてきたわけです」(長戸氏)

LTVの数字だけを見て試行錯誤する企業も多い中、分析の集計結果からワンクリックで詳細に掘り下げて中身を把握することで、ロイヤルの顧客に育っていくであろう芽を見つけられた良い例と言えるだろう。顧客の行動を実感することでより顧客に寄り添い、結果的に商品やサービスが改善されてLTVも上がっていく。ファンファレでは、今後もこの取り組みを続けていくという。

分析に時間を使え、
PDCAも早く回るように

商品:ととのうみすと わたしのきまり

ツール活用を通じて得られた業務などの変化は、やはり今まで手動だった数値出しが自動化されたことで分析に時間を割けるようになったこと。そしてキャンペーンごとや商品ごと等細かくセグメントできるため、PDCAが早く回るようになったことだという。また、これまで分析は分析、メール配信はメール配信というようにシステムがすべて異なり、1つ1つを覗かないと見えなかったが、「分散していたものが、カスタマーリングス1つに集約できたのはかなり大きい」と長戸氏は話す。

その一方で、カスタマーリングスは多機能であるが故に、自分たちだけでできることが少ないかもしれないという不安があったという。しかし程なく担当者との定例が始まり、些細なことでもすぐに相談しやすくなったと長戸氏は話す。

カスタマーリングスでできるかどうか分からないことを尋ねると、ほぼできるというご回答が返ってくるので、期待を上回る使い勝手だと感じています。毎月必ず対面で時間取っていただけるので、その都度相談していたらいろいろな機能を活用できるようになりました。今はチーム全員がカスタマーリングスに触れる機会が圧倒的に増えたので、チーム全体のCRMに対する意識の底上げにもつながっています。今後はカスタマーリングス内の数値がチームの共通言語となって、施策が当たり前に出てくるような環境にしていきたいですね」(長戸氏)

今後は「弊社の商品をご利用いただくことでお客様に元気になっていただき、満足度も上げながら、売上やLTVも上げていきたい」と小島氏。さらにまだ使えていないアンケート機能等も活用し、「よりお客様の声に寄り添えるブランドになっていきたい」と結んだ。